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将来の夢は本当に必要なのか?

「将来の夢は?」

ハーバード大学院心理学教授トッド・ローズと神経科学者オギ・オーガスによれば、
この質問をされることで何か希望の仕事を答えなければならないと感じる子どもたちがいて、その期待に添いたい一心で答えてしまう場合もあるのではないかと考えられています。

しかし、ある研究者はこの質問が子どもの可能性を奪っているのではないかと考えました。

心理学ではアイデンティティ・フォークロージャ―(アイデンティティの早期完了)と呼ばれる状態があります。これは若年期に十分な知識や経験がないままに自己を確立し、その他のアイデンティティについて考えようとしなくなる状態を言うそうです。

また、組織心理学者アダム・グラントによれば、この質問は仕事をアイデンティティの主要素にするように子どもたちに促してしまっているとも言います。


日本では、小さい頃から
「将来の夢は?」
と聞かれてきた気がします。

大人としては安易に聞いている「将来の夢」
子供にとっては安易ではないように感じます。

私も幼稚園の頃、
「将来の夢は?」と聞かれて何も思いつかず、
友達のまねをして
「お母さん」と言っていた記憶が
うっすらとあります。

でも、
実際にお母さんになりたいわけではなく、
「お母さん」と答えて安心する大人を見て
ホッとしていたのかもしれません。


最近は、子どもたちに
「大きくなったら何になりたい?」とか
「将来の夢は?」とか
聞かないようにしています。

その代わり、
例えば、絵本を読むときに
絵本は、どんな人が作ってる?
と聞き、

子どもたちからは、
・絵を描く人
・文を作る人
・本を売る人
などと答えが出ると

他にも
・印刷する人
・何冊作るか決める人
・どこの本屋さんに置くか決める人
もいるよという話をしたりします。

絵本1冊とっても
いろいろな人が関わってできていると知ると
大切にしてくれるのと、

子どもの遊びを通して
世の中にはたくさんの仕事があることを
知ってもらうことが
キャリア教育の第一歩な気がします。



【最後まで読んでいただき、ありがとうございました】

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