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FIREと節約と幸福について

私はFIREを目指している大学4年生だ。働き始めていないのに、FIREを目指している。目標は45歳までに会社を辞め、その後俗世には必要最低限の関わりのみで生きていくことだ。

なぜ私がFIREを目指しているかというと、①人間(特に人間の感情とエゴに触れること)が嫌いで、できるだけ人間と関わらないでいたいから、②資本主義の世の中で労働するというのは少なからず自分の時間やその他の資源を資本家や国家に搾取されるということで、私はそれがなんだか不当に感じるからである。

そのために私はバイト代のほぼ全額を投資信託(e-Maxis Slim オールカントリー)に回しており、資本主義の成長に人生をかけているということになる。(笑)

嫌な接客業に耐えられているのも、同年代の若者と比較して圧倒的に少ない支出で節約に励むのも、すべては明るい未来(FIREして誰ともかかわらず平和に生きること)のためである。

このように、若いときから投資のためにお金を節約して将来に備える人生というのは世間一般から見ると「つまらない人生だ」「若い時こそ人間関係や経験にお金を使うべきだ」などと憐みの目で見られる対象となりがちだが、私はこれらの考えの正当性を疑っている。

第一に、そもそも「つまらなくない人生」「価値のある人生」って、なんだ??という話だ。人間関係が充実していればいいのか?仕事で成功していればいいのか?趣味が豊富であればいいのか?

色々な要素があるだろうが、私は「自分軸で生きられているか?」が最も大事なのではないかと思う。

商社で働いていて仕事で成功していても、実は家族と穏やかな時間を過ごしたいという価値観を持っている人にとって、仕事上での成功は大きな幸せを与えてくれないだろう。他の要素でも同様だ。

私は働きたくない、人とできれば関わりたくないという自分の願望に素直だ。だから、特に必要のない出費は抑え投資にお金を回すことが自分の幸せの近道なのだと信じて行動している。(実はこのような大きな目標に向けて自分が進んでいるという感覚そのものも、自分に幸福をもたらす要素なのではないかと感じる。)

一方で、世間並みにおしゃれし、世間並に友達と遊び仕事をする人生。それは本当にあなたの人生なのか?と問いたい。「世間と足並みをそろえること」があなたの人生最大の目標なのであれば、それで幸せなのだろうが、人の目を気にして世間に足並みをそろえたところで、それはあなたの人生ではない。

だから、今の投資ブームにのって何気なしに投資している人をからかうのはまだ理解できるが、信念をもって投資している人にまで口を出すのは余計なお世話だ。

私たちは「節約をして最大限投資をする」という経験を経て、「FIREする」という経験をするために日々目的志向的に生きているのだから、お金がないことによって様々な経験ができていないという指摘がそもそも間違いなのであるが。

第二に、支出と幸福度は比例関係にない、ということだ。

資本主義の世の中、お金を出せば色々なことができる。ディズニーに行ける、おいしいものが食べられる、素敵なものが買える。それは否定しない。

しかし、同じ1万円でかえる幸せは人によって同等ではない。普段からお金を潤沢に使っている人にとって、1万円はただのタクシー代や食事代にしかならないだろう。一方、私のような倹約家にとって1万円はもっと大きな幸せを感じる手立てになる。図書館にない本を買える、普段食べないようなおいしいものを食べられる、普段いかないような場所に行ける。

お金で買える幸せは、慣れてしまえば次はもっと多額のお金を支払わないと同程度の幸せを得られない相対的なものなのだ。

子供の時はガリガリ君一本で幸せを感じられたのに、毎日コンビニでアイスを買う大人は、たまのハーゲンダッツでしか幸せを感じられないのではないか。

だから、お金を使えば使うほど幸せになれるというほど幸せとお金の関係は単純ではない。どちらかというと、健康を意識したりストレスのない生活を送ったりするほうが、幸せに直結するのではないか、と私は考えている。

だから、私は食費は惜しむ。しかしそれはおかし代とその他栄養学的に無意味な食材をなるべく買わないという意味での節約はするがタンパク質はきちんととるし、野菜も豊富に食べるという範囲内での節制であり、不健康な食生活に甘んじることは決してない。白米でなく玄米やサツマイモを食べる習慣も、最近取り入れた。

多分、結果的に私より食費を多く使う人より(「食事」という観点だけ評価すれば、)より少ない支出であるにもかかわらず私の方が幸福に近い食生活を選択しているのではないか。
だから、お金を使わない=不幸せという考えは、成立しない。

だから、世間の声を聞きまよえるFIRE民たちよ、自分の道を突き進み、FIREという栄光をともに勝ち取ろうではないか!


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