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大人がファッションを楽しむって?! 第2話

新年あけましておめでとうございます。大人のTシャツブランド「デフィレ」クリエイターのテリーです。

今回の投稿は、前回に引き続き「大人のファッション」を私なりにお話ししていきたいと思ってます。
前回投稿は10代に自分自身がファッションの影響を受けた二つの事柄(①オシャレな父からの影響、②10代後半、パリ旅行で受けたカルチャーショック)を書きましたが、今回は社会人、大人世代になってからの出来事を中心に、「大人のファッション」への自分なりの考え方が確立していく様子をお話ししたいと思います。*前置きが長くなってスミマセン

高校を卒業し、大学(中央大学)へ進学した私は「自分を鍛えなおす」つもりで体育会運動部で4年間を過ごしました。
そして就職は、父の影響もあり「好きなファッションを仕事にしたい」思いで、まあまあ大手のアパレル会社に就職しました。

入社時は、服作りはもとより、ファッション専門用語もわからず、苦労しましたが、それ以上に当時は「パワハラ」「モラハラ」なんて当たり前の理不尽な時代で・・・厳しい上下関係慣れている体育会出身者の私ですらビックリ!の連続でした(;_;)
その後その会社で、モノを売る(営業)、モノを作る(企画・生産)、お店を運営する(店舗運営)など幅広い業務を歴任でき、約20年で会社勤めを卒業しました。その中で私のファッション観形成に大きく影響する3つの出来事をご紹介させて頂きます。

一つ目は【パリコレに仕事で参加】・・・創造性の力強さを知る
就職先の会社で、自分の所属していた部署は、パリ在住のデザイナーがクリエイトするブランドでした。毎年2回(春夏・秋冬)パリコレに参加しており、そのコレクション運営のためにパリ出張していました。その際、自ブランド以外のファッションショーも見る機会に恵まれ、世界ファッションの中心地パリの華やかな空気感、そこで発表されるコレクションの圧倒される個性、創造性を体感できたことは言葉にならない貴重な体験でした。
特に感動したのは、デザイナーがその時の時代背景、世情を感じ、そこからデザイナー自身の個性と掛け合わせ「無から有を生み出す」クリエイトの力強さには、人間の無限のパワーを感じました。「これが『トレンド』に繋がるんだ~」と!
その時「大人として社会に生きている、活かされている自分」に再認識し、
ファッションが社会と密接にかかわりがあるということを思い知りました。

華やかで創造性豊かなパリコレクション (クリスチャン・ワイナンツより)

二つ目【カルト集団(こだわりのモノ作りのプロ集団)との出会い】
・・・本物のモノ作りの奥深さを学ぶ

パリコレブランドに所属した後、いくつかの社内異動を経て、新たな会社方針で、外部のモノ作り集団(デザイン会社)とコラボし、新ブランド立ち上げに参加することになりました。
その集団の人たちは、大手アパレル会社では考えられない、時間と手間をかけた緻密で繊細なモノを作る面々で、糸や生地の組織、染めの色合い、生地の風合い、そしてパターン、シルエット、副資材(ボタンや裏地など)すべてに徹底的にこだわる仕事っぷりで、言い換えればそれだけの知識と技術を持っていました。
※ちなみにその集団の中心メンバーは、その後、日本ならず世界の有力ショップから注目されるカリスマブランドを立ち上げ、今も活躍しています。
彼らのモノ作りに対するあくなき追求「ここまでやるのか!」を目の当たりにし、その奥深さと楽しさを一緒に味わえたことは、今の私の「モノ作り知識の礎(いしづえ)」になりました。
近年よく見かける「おもちゃ」みたいな、見た目だけで質の良くない服とは異なる「モノ作りノウハウ」を学べたことは、大人服を作る、着る意味で、大きな転機となりました。

モノ作りは本当に奥が深い

三つ目【バブル経済最盛期、華やかで享楽的な時代に身を置く】
・・・大人の遊び、楽しみの萌芽

80年代後半~90年代前半、当時の日本は好景気(バブル景気)にわいておりました。
仕事を頑張って、少ない時間で趣味を楽しむ時代から「よく働き、思いっきりプライベートタイムを楽しもう!」的な働く人たちが、「生活を楽しむ(旅行、インテリア、食文化、お酒、美術、アウトドア・・・)」という、現在のライフスタイルの基盤を築き始めた時でした。
ともすると揶揄されがちなバブル時代ですが、この時代こそ、仕事で稼ぐだけでなく、それぞれの「生き方=心豊かなライフスタイル」が大切!という考え方が芽吹き、ファッションがオケージョン(場面)によって細分化され、ドレスアップ、ドレスダウン、カジュアルUP、スポーティーカジュアル、イージーカジュアルといったそれぞれのシーンでオシャレを楽しむという、ライフスタイル型ファッションが生まれてきた実感がありました
かくいう私も、仕事の後、DISCOに行く、或はちょっと郊外にアウトドアを楽しむ、落ち着いてこじゃれたレストランで食事、それぞれのオケージョンに合わせてコーディネートを楽しむようになりました。それによって、ファッションの引き出しが多くなった、コーディネートセンスが磨かれた!ように今でも感じています。

アフターワークを楽しむライフスタイルもファッションに!(gettyimagesより転用)

ここまでお話ししてきて、お気づきかと思いますが、私の大人ファッション観キーワードは、「社会性」「ホンモノ」「トレンド感(時代性)」が基盤に構成されている!ように思えます。
次回の投稿は、ここを掘り下げてみたいと思います。(今回のとりとめのない長文を読んで頂き、ありがとうございます)

大人のTシャツブランド「デフィレ」ホームページ

「デフィレ」オンラインストア

YouTube配信「デフィレ」プロモーションビデオ 大人のTシャツ「メイとローリー朝の情景①」


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