2024年6月1日

 昼休憩が終わり、夕方にもう少しばかり働いた。
 とはいえなるほど、店長の言っていた通り夕方の時間帯は人が少ない。
 開いているテーブルもまばらにあった。
 なるほど、料金が高いのも、客単価を上げる分サービスに回しているんだなと、注文の料理を作りながら、美樹さんたちの接客を覗き見ていた。

「お疲れさん、明日もよろしくな!」
 店長に労いの言葉を受け、俺と美樹さんは退勤した。
 「あー今日も楽しかったなぁ!」
 美樹さんは階段を下りながら伸びをしてそんな言葉を発した。下を見ないと階段を踏み外しそうでこちらとしてはヒヤヒヤするのでやめてほしい。
「大学もあるだろうにバイトも頑張ってるなんてすごいですね」
 俺なんて大学時代は、授業以外は家に引きこもっていた。もう学生なんだかニートなんだかわからなくなっていたくらいだ。

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