穏やかに想うこと

少し前彼女に会いに行った。送った後、気持ちがいつもと少し違った。

少し時間があったからサウナに行ってから会いに行ったからだろうか？サウナにいくと副交感神経が優位になる？らしいので、いつもと少し感覚が違ったのかもしれない。

いつもは帰ってからもまさに恋。みたいな興奮冷めやらぬ、みたいな幸福感だけど、この日は冷静に？自然に？幸福な気分を噛み締めていた。

今回はいつもと違って、あらかじめ終わってから桜を見に行こうって約束してて。ちょっと寄り道していつもの場所までドライブ。

いつも行為の最中は感じる、自然に互いを思いやる動き。この日は店を出てからの待ち合わせ、歩いてる時手を繋ぐタイミング、ドライブ中に手を求めてくるタイミング、車を降りる前にキスしようとしたらそれを察してすぐにマスクを外したとき、言葉を交わさずに自然にお互い相手が思ってることに先回りするような。

どれも初めてではない。でも絶対でもない。
それでも相手のしたいことに自然に、すぐに、気づけるような感覚。

お互い相手に合わすタイプだよね、そんな話もしたけど、嫌なことに合わせるのではなくて、相手の望むことに応えて、一緒に嬉しくなるような。

身体の相性を先に実感して、外で会うようになって、話して、少しデートっぽいことして。よくある恋愛の順序とは違うけど、彼女と過ごす時間に違和感を感じることが本当にない。今の関係性に違和感を感じるぐらい。

彼女はよかれと思って褒めるようなやりとりをしても、褒められても、何故か気まずい空気になることもあるって。俺とはどんな話をしててもそういうことがないから、他の人に話したことないこともたくさん話せてるよ。そんな風に話す。

何してすごしてても、嫌な空気感になったことがない。それを何度繰り返してもそう感じられるってすごいことで。それに彼女も共感してくれることがまたすごいなと思う。性的嗜好も多少絡むから、なんでもバッチリ、というのはなかなか起きない。

こういう人が隣にいると、ずっとこんな気持ちなんだろうな。そんな風にしみじみと感じる。

なかなか外で遊んでくれないなって思ってたけど、やっぱり外で会うのにはハードルも高いやろうな、と思いなおして。（さくらさんありがとう）
今日みたいにあらかじめ帰りどこかいこう、って話をした後に会いに行くって初めてだった。こういうところから慣れていけたらいいな、そんな話しもした。

彼女も改めて誘ってくれるのは嬉しいんだよ。私がもう少ししっかりしないと、って思ってる。少し言葉は濁したけど、今の仕事を終えたら、と少しいいたげな言葉だった。

それだけ彼女が今の仕事が必要で、やるという決意を強く持ってるんだろうと思うと、なかなかこれ以上は言えない。自分が外で恋愛をしてしまうと、きっとこの仕事をすることがつらくなるから。前にそう言っていた。彼女のこの想いを聞いていなければ、この日の一緒に過ごした時間は誰がどうみたって、互いに好きな相手と一緒に過ごす時間そのものだった。

無責任な言葉は使いたくない、そういう彼女が飲み込んだ言葉に、彼女も少しは悩んでくれてるのかな、俺ともっといろんなことをしたいけど…そんな風にも感じて。

帰りがけ、彼女はマスクをしたけど、腰に手を回したことですぐにマスクを外して、キスした。

この日はこれでいい。何か、いつも以上にいろんなことが繋がった。