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無職日記その14

 退職して5か月半。
 現在の心境を書いていく。

1:思い出したように掃除を始める

 土日は外にあまり出ない。どこに行っても人が多いからだ。
 なので大体は家にこもって生活することになるが、ふと思い立って部屋の掃除をやり始めた。
 最初に手を付けたのは台所周辺だ。シンク、コンロ、それから冷蔵庫や電子レンジもクリーナーで軽く拭く。最近は専用のウェットティッシュみたいなものがたくさんあるので便利だ。いちいち雑巾を絞ったり干す必要もない。
 続いて風呂場を掃除した。足元のタイルや排水溝の汚れを入念にブラシでかき取っていく。特に排水溝は長年の汚れがたまっており、あまり目にすることがない場所がかなり黒くなっていた。

 水回りをきれいにすると運気が上がるというのは本当だろうか。
 風水では、そういうことになっているらしい。水の流れが停滞しているとよくない。スムーズに流れているのがよい、ということのようだ。
 自分は割とひねくれているので、こういうことを聞かされるとき「水回りをきれいにすると運気が上がるというより、水回りをきれいにするぐらい余裕を持って生活している人が幸せに生きているだけじゃないのか」と思ってしまう。恐らくは当たらずとも遠からずといったところだろう。自分も仕事で忙しいときには部屋の汚れなど気にしている余裕もなかった。さすがに汚部屋といえるほど汚くはなかったが、ゴミ袋も指定日に出せずにたまってしまうし、床の隅にホコリがたまっているのが見えていても無視していた。

 忙しすぎると、生活のメリハリがなくなる。
 忙殺時の自分は「仕事モード」と「待機モード」だけで生きていた。業務中はもちろん仕事モード。そして家に帰ってきても明日の仕事に備えるための待機モードに切り替わるだけであって、決して休みモードにはならない。そんなモードは最初から存在しないのだ。だから常に気を張っている状態で苦しかった。
 今は余裕があるので、普通に掃除もできる。一度やってみるとハマるもので、ここが終わったら次はここ、みたいに連続して動けるようになる。手や服は汚れるが、いったん汚れてしまえばそんなに気にもならない。

 あとはこれで運気が舞い込んできてくれればいい。特に金運だ。
 しかし無職の今は稼ぎ先がないので金運以前の問題だ。そろそろ仕事を辞めて半年。真剣に先のことを考えないとなあ。

2:やっと秋が来る

 今年も夏場は暑かった。
 もう9月も下旬になろうとしているのにまだ暑い。それで困るのが紅葉シーズンの読み方だ。

 いろいろ調べたところ、今年の紅葉の見ごろは、北日本と東日本が平年並みかやや遅め、西日本は平年並みだという。これだけ暑かったのに意外に思うが、去年の異常な高温に比べればまだマシらしい。どれだけ去年はひどかったんだよ、確かに暑かったけど。
 まあ今年は10月に入ればだんだんと紅葉がやってくるということで、今からどこに行こうか計画を立てている。無職なので遠出もできるし。
 しかし候補地が多いと逆に迷ってしまう。いっそ西日本のほうまで足を延ばしてみたいがどうなるか。京都はちょっと人が多すぎて無理だとして、四国とか九州もいいかもしれない。

 ただ旅に出るとなると、今度は台風情報なんかも気になってきてしまう。特に最近の雨風はやたらと局地的に集中するので困る。なんでもっとまんべんなく降らないのか。移動が速いから新幹線や飛行機を使っているのに、長い時間足止めを食らってしまったら意味がない。しばらくは紅葉情報と天気予報、両方とにらめっこしながら過ごすことになりそうだ。

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