【あやかしエッセイ】姑獲鳥(うぶめ)

 皆さんこんばんは、姑獲鳥です。
 久しぶりの投稿になっちゃいましたけど、私の名前まだ読めますか?

 そう! 姑獲鳥と書いて、うぶめ。
 変な名前ですけど本名です。「産女」って書く場合も多いんですけどね。
 まあどう呼んでいただいても結構です!

 さて、今日は丸一日ワンオペ育児でした……
 夫は明日まで出張です。
 仕事に真面目なのは理解しているつもりなんですが、育児に参加してくれないのが……

 前の恋人も、洗濯ものは畳んでくれないのにしょきしょき小豆ばっかり研いで。
 それで料理するのは私で、洗い物するのも私なんですよ?

 男っていっつもそう。人も妖怪も、苦労してるのは女だと思いませんか?
 そういえば友達の二口女ちゃんも、料理とお弁当が全部自分担当なのが大変って言ってました。
 まあ二口女ちゃんはダメンズ好きだし、頭の裏にある口が大食らいだから食費かかるのも自業自得なんですけどね。

 せめて子どもが手のかからない年齢まで育ってくれればなあ。

 私の子は男子で、血は繋がってないですけど本当に可愛くて。
 母親が姑獲鳥だなんて知らなくても、いっぱい甘えてくれるんです。
 ちょっと甘えんぼだけどね!
 もうママのミルクは卒業しなきゃなころなのに、なかなかお乳から離れてくれません。

 そうだ! そろそろ保育園選びも考えないとです。

 幸いというか私が住む市は育児支援が充実しているほうで、保育園も多いほう。
 あんまり男性の保育士が多い所は不安なんだけど、優しい人がいる保育園ならどこでもいいかな?
 もし暴力なんて振るわれたら、肉団子ですけどね!

 ああ、記事書いてたら子どもが起きてきちゃいました。
 あやして寝かせたら、私も寝なきゃ。

 こうして子どもが育って、巣立っていったら姿を消して、また新しい子どもを探しにいける。
 寿命のない妖怪は、いつまでだって趣味に没頭できるのが最高です。
 そう、私の生きがいは無限育児なんですよ!

 あ、ちなみに新しい子どもの探しかたを書いたことありましたっけ?

 ふふ、私は姑獲鳥です。子どもを捕獲する女の鳥です。

 つまり健康なお母さんが産んだばかりの、健康な赤ちゃんを見つけたら、さらって私の子どもにしちゃうんです!

 出産を控えているかたは、気をつけてくださいね。
 あなたの赤ちゃんは、私の赤ちゃんになるかもしれないんですから♪

 では、また!




 妖怪に関するエッセイ、ではなくて妖怪視点のエッセイでした。


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