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夜は病む

どれだけ昼間が楽しくても、夜が楽しくても、一人になると病む。毎夜病む。孤独が本当に向いてないんだろう。かと言って一人の時間がないのも困る。わがままなもんだ。ベランダにキャンドルなんかを置いて煙草の煙を浴びながら少し絡まった有線イヤホンを邪険に文字を連ねるくらいしかこの気持ちを緩和させる方法を知らなかった。

毎日疲れてそのままベッドになんて生活が理想だがそうもいかない。課題はあるしお風呂は入らなきゃだしやることは山ずみなのである。が、正直全て外野から見ているようで焦りも何も感じなくなっていた。

夕方過ぎ、距離を置いた彼氏に対して唐突に感じた嫌な感は大当たり。私一人だけを、なんて夢物語。そういう時だけ行動力の化身である私は見事に探偵と化した。
彼氏と話していた女の子達とは仲良くなったのでプラマイゼロだと前向きに捉えるしかない。

好きだった人は、会う約束を最後に静かにフォローを外していたので、恐らく彼なりの拒絶なんだろう。これ以上干渉する手立ても、必要性も見付からなかった。むしろ探さない方がお互いの為なんだと思う。お幸せになんて少し思ってみる。
好きだった人のおかげで日記を綴る事を知れたし、新しい趣味を取り入れ、様々な価値観に触れようと思えた。好き"だった"と思えた方が楽なのでもう何もそこには触れず考えない様にする。

普通に考えたらおかしい、というものも、どうしても思い出は美化されるものでそれに縋るのも性である。ただ、おかしいことはおかしいし現状、大事にされてないだの約束が守れていないだのあればそれは現実である。思い出は思い出に過ぎない。思い出に縋ったところで"今"ではないのだと。それを大事にどう仕舞うかはその人次第であるが、私は全ての経験を大切に仕舞い前向きに活かしていきたい。

ただいつか、そんな毎夜に一服でもしませんかと声を掛けられてしまえば尻尾を振って向かってしまうのだろう。馬鹿な女。

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