家で目隠しして移動した話

まず最初に自己紹介をします。
私は父、祖母、祖父、私、妹、弟の6人家族で実家に住んでおり、長女として住んでいます。

この物語はノンフィクションであり実際に起きたことを元に書いています。
なにぶんはじめてこのようなアプリを使い、人様に文章をお見せいたしますのでお見苦しいところはありますがご容赦いただければ幸いです。

それでは本編をお楽しみ下さい。

私と弟は死ぬほど仲が悪い。顔も合わせたくないほどだ。しかし同じ屋根の下に住んでいる以上必ずどこかで顔は合ってしまう。
なので私はしばらく考えた挙句名案を思いついた。顔を合わせたくないなら物理的に合わせなければいいではないかと顔を仮面で隠して目隠しをして家の中を歩くことにしたのだ。
面倒なことに、自分の部屋からトイレまでは結構距離がある上に弟の部屋の近くを通らなければならない。
だから自分の部屋から出る時だけは目隠しをして歩くことにしたのだ。
まず杖をついて手探りで家の中を移動するのだがこれが非常に距離が長く感じる。
声も聞きたくないのでノイズギャンセル付きの
ヘッドホンをした上で歩くのだ。
一歩一歩確かめながら何度も杖をついて障害物がないことを確認しながら歩いた。
杖とは非常に便利なもので実際に使ってみるとその便利さがわかる
あるのとないのではまるで安心感が違う
コンコンコンコンと山崎ハコの呪い並みに杖をつきながら、やっとの思いでトイレについてズボンを下ろす。


用を済ませた後に再び目隠しをしてトイレから出た後は自分の部屋に戻るのみである。
だいぶ歩き方のコツがわかっていたので幾分かスムーズに動けるようになっていた。
全く知らない家の中なら話は違うだろうが、赤ん坊の頃から住んでいる自分の家ならば、なんとなくは形状も距離も把握しているからそこまで苦労するわけではない。
その安心感がことさらに自分を驚かす結果になったのだろうか
そこで問題が起きてしまった。
台所のカーテンを手探りで開けて手で空間を探りながら障害物がないかと歩いていた時に左手を誰かにぐっと掴まれたのだ。
どこかで聞いた話では、人は視覚や聴覚を隠された場合、触覚が強化されると聞いたことがあるがまさにその通りだった。
生暖かい手につかまれた感触がして心臓が飛び出るほど驚いた私は自分でも驚くくらい素早く後ろに飛び退いた。
だがここで忘れては行けないのが私はも見えていないのだ。
当然自分の場所もなんとなくしかわからないし後ろに何があるかなど知る由もない。
それなのに力任せに後ろに飛び退いたのだからとんでもない勢いで尻と後頭部を柱にぶつけた時の衝撃は凄まじかった。
心臓の次は目が飛び出しそうになりながら絶叫して目隠しを剥ぎ取り何が起きたのかと前を見ると私以上に驚いた顔をしたおばあちゃんが目の前にいた。
俺は激痛よりも驚きの方が勝ったためにその場では気づかなかったが、後で体に大きなあざとでっかいたんこぶが頭に出来てることに気づいたのだった。
俺はそれきり目隠しをやめることにした。

追記おばあちゃんは楽しそうにゲラゲラと笑っていた

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