インドに落ちた愚人ども。。。7 ガンガーでカンカー、なんのこっちゃ
「バラナシ」は、3000年の歴史をもつヒンドゥー教の聖地です。ガンガー(ガンジス川)での沐浴で身体を清め、火葬し、遺骨を散骨して、輪廻からの解放を祈るのです。
もちろん、生者も。今回のインド旅行では、例にたがわずボクも沐浴を楽しみにしていました。
***ついにきたよ
他の地域よりカオスに輪が掛かります。人の多さも匂いも騒音もグレードアップ。ホテルにチェックインして早めの夕食をとり、翌朝のガンガーに備えました。
起床は朝4時。さてとガンガーを目指します。まだ真っ暗なんだけど、すでに多くの人々がお参りに来ていました。
川岸に階段があるじゃない。あれをガートと言うんだけど、そのうち最も有名なメインガートにて、何十年もインドに暮らす友人、ノリさん&マリ子さんと待ち合わせたんです。
一緒にボートに乗ってゆらゆらと進みます。そのうち夜が去り、空に赤みが差してきました。ガンガーでの日の出は格別でしたね。「あー、本当にインドにいるんだ!」。月並みながら、そんな思いが全身を駆け巡りました。
***ガンガー、がぶ飲み
途中、ボートを岸に着けてもらい、衣服を脱いで遂に念願の「セイントバス(沐浴)」です。繰り返し繰り返し頭から河の中にもぐり、本懐を果たしました。水はきれいじゃないですが、とにかくすがすがしい。今も鮮明に覚えています。
でもでも、その際、鼻をつまむのを忘れていたんです。鼻から大量の水を飲んでしまいました。腹痛間違いなし、とびびっていたのですが、あにはからんや、その後も身体は絶好調。どうやらボクは作りが大雑把なようです。繊細な人は、完全にアウトになるんで、沐浴の際はご注意を。
●インドで聞くインド音楽
その日の夕、以前うちのお寺にて演奏をして頂いた3人、シタールのスラワニさん、パカワジのトゥンさん、サーランギのカナイヤラルさんがコンサートを開いてくれました。ボクのために。うれしいことです。
パカワジは太鼓ですね。北インドの古典音楽の中でも古い様式を残しています。シタールはビートルズでもおなじみで、ご存じでしょうが、キラキラキラみたいな音のする弦楽器ですね。サーランギはチェロのようですが、素朴で軽い音がします。
本場インドでのセッションはスリリングで、贅沢この上ない味がしました。いろんな出会いがこんなひとときを紡いでくれている不思議さを感じながら、コンサートは幕を閉じました。感謝ですねえ。
●仏教の母なる大地
旅行を通じて、お釈迦様が身近になった気がします。大学で仏教学の勉強をしていた頃よりもずっとずっと。インドの大地、民衆、歴史、文化が仏教という宗教を作り上げたのです。五感で感じましたね。おそらくはインドに足を踏み入れなければ味わえなかったでしょう。
何回行っても多くの新しい発見があります。行った数だけお釈迦様や仏教に近づけます。と、断定的にいいましたが、実はこの旅行以来、再訪したことはございません。だから「きっと」と枕詞はつきます。ですがきっとそうに違いありません。
いつかまたゆっくり、インドを歩きたい。そう思う愚僧チョークーなのであります。ナマステ
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