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母のそばで♡知らないことは教えてもらおう篇
医療費の限度額設定
![](https://assets.st-note.com/img/1710773515195-BOsMOc2jLY.png)
95歳の母は私の家で療養している。
お世話になっている病院で「医療費の限度額設定」をするように言われた。
なんでも「限度額」を超えないようにして頂ける、ありがたい制度らしい。
役場に行けば申請用紙もあるだろうし、わからないことは教えてもらおう。
善は急げだ。さっそく役場に向かう。
母の家は私の家と「市」が違うので、母の家がある「市」で申請するように教えてもらった。
母から離れるのは不安なので妹に頼む。
この前もちょっと買い物に出かけた時に、母は苦しんだから。
妹は役場で申請してくれた。そして持ってきたのが次の3点。
①「後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証」
②「介護保険被保険者証」
③「介護保険負担限度額認定申請書」
①②はわかる。
③は中身が難しくて、何のことかわからない。
妹もよくわからないまま、もらってきたようだ。
そして謎の一言。
「通帳と印鑑を持ってきてください、って言われたよ。」
???
よくわからないけど、役場の人が言うのだから間違いないよね。
母の通帳と印鑑を預けた。
後日、妹が来て言う。
「持ってる通帳全部出さないと、らしいよ」
えっ???
審査か何かあって、お金をある程度持っていたら限度額が設定されないのかな?
もしそうなら、病院でそれなりの話があったはず。
いやぁ?! わからない!!
夫が「地域包括支援センター」に聞いてくれた。
すると「特養」や「老健」に入所する時に必要だということ。
今はいらない、ということがわかった。
なぁんだ、そうなのか。
さすが包括さん、頼りになる。
では③の書類はいらないし、通帳もいらないね。
再度、妹は役場に行った。
「医療費の限度額設定をしたい」と。
前回は「医療費の限度額設定」と「介護保険」を頼んだからごちゃ混ぜになったのね。
そしてもらってきたのが「後期高齢者医療限度額適用・標準負担額減額認定証」だ。
あれ?これって、この前もらったのと何か違うのかな?
ふたつ並べて見比べる。
違う所を見つけた!
交付年月日だ。あとは全く同じ。
「何度も行ってもらって悪いけど、同じものだよね。」
妹は苦笑いしながら
「もう失くしてまた申請に来たと思われたかな」。
いやいや、役場の人はそんなこといちいち思わないって!!
こんな風で、未知の領域に入るのはなかなか大変。
まぁ、95歳になるまでこういう手続きが必要なかったことが奇跡でしょう!
介護保険
![](https://assets.st-note.com/img/1710773465314-e4F6QrsC0p.png)
介護保険証をもらってから1週間くらい経った頃、「認定」してくださる方がやって来た。
母と面談をして、等級の判断をするのだろう。
たくさん質問をされて、ベッドに横になった母は張り切って答えている。
終わってからその方が言った。
「一か月ほどしたら保険証が送られて来ますから。」
「あのぉ…、保険証はもらっているのですが。」
妹が役場でもらってきた介護保険証を見せた。
その方は、さっと保険証を開いて
「ここが空欄ですよね。記入されたものが送ってきますよ。」
と教えてくださった。
ああ、なるほど!
納得だ。
たったこれだけのことだが、初めてのことは大変に感じる。
何度も言うようだが、今まで必要なかったことが奇跡!!
緩和ケアの訪問診療
![](https://assets.st-note.com/img/1710773792204-OKQO9nOOzU.png)
緩和ケアを受けられるのはホスピスしかないと思っていた。
それが、家で受けられるなんて知らなかった。
全ての病院が行っているわけではないだろうから、なおさら感激。
心細く、不安だったことがスッキリと晴れた。
週に1回医師と看護師が来てくださる。
必要なケアだけでなく、話もよく聞いてくださる。
それもケアなんだな。
身体も心も診てもらえるなんて、ありがたい。
理想の生活。
母も私たちもみんな安心。
安心を得てから母が苦しむことがなくなった。
苦しいときのとっておきの薬はまだ使っていない。
おかげさまで、母も私たちも心が楽な毎日を送れている。
好きなものを食べ、天気が良ければ近場のドライブに出かける。
酸素を吸いながら、庭を眺める。
テレビを見たり、見舞客とおしゃべりしたり。
入浴だってトイレだって一人でできる。
それが母のプライドを保っている。
もちろん、見守りは必要だけど。
「急変することがある」と釘を刺されてはいるけど。
とにかく、気持ちよく人生の最後を過ごしてもらうために
わからないことは教えてもらい、人を頼り、使える制度は使おう。
この生活がどのくらい続くのかわからないけど、
今を楽しもうと思っている。
![](https://assets.st-note.com/img/1710773989335-gHSbwgI60P.png)
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