見出し画像

自分勝手と権利の主張

私が暮らすカナダ、ブリティッシュ州では、9月13日からワクチンパスポートが導入されることになった。13日までに少なくとも1回のコロナワクチンの接種が完了していないと行動に制限がかかる。

レストランや映画館、フィットネスジムやインドアでのイベントは基本的にワクチン接種をしてない人は利用できない、ということになる。

BC政府は、「キンダーから12年生(高校3年生)までの学校施設、子供のスポーツレクリエーション施設は除外」という方針を定めているのだが、子供に関連する施設はこれだけではない。

教育関連施設の対応

数日前まで、バンクーバーの子供向けの教育施設は、対応が分かれていた。うちの息子くんが宇宙と科学が好きなので、好きで遊びに行くため、気にしていた。

宇宙センターのほうは、パスポートの導入の時点で「ワクチン接種を入館する人は義務化する」という方針を決めていたようで、その旨のメールが送られてきた。

科学館のほうは、昨日までは「接種してない人はマスクが義務」だったのだが、一転、今日送られてきたメールで宇宙センター同様、「ワクチン接種を義務化する」と方針転換してきた。

今のところ、図書館やコミュニティセンターはワクチンパスポートを義務付けてはいないが、科学館の反応を見ると、今後はもしかしたら義務化される可能性も0ではない。

「打たない」という選択肢の価値

このコロナウィルスに関するワクチン接種は義務ではない。打つ、打たないは個人の裁量に任されているはずなのだが、打たないことでの制限がどんどん厳しくなっている、というのが欧米の現状だと思う。

現時点では12歳未満の子供は打てない、ということになっているが、12歳以上の子供は、ワクチン接種をしていないと、前述した科学館や宇宙センターには入れない。

一部のスポーツ施設も12歳以上の子供にも「接種を義務」にしていることを考えると、打たないという選択をした子供は、そのスポーツにすら参加できないということになる。

親が打たないと決めること

私の子供はまだ二人とも12歳未満なので、接種対象年齢ではないのだが、もし12歳だったとしたら、私は子供にどう話をしただろうか?

12歳未満の子供を持つ親が、「打たない」という選択肢を選んだ時に、それが原因で親同伴ではないと入れない施設には、ワクチン接種をしてないからという理由で入れなくなるという事実をどう説明したらいいのだろう?

子供の望みを叶えてあげることと、親自身の選択する権利はどちらが重要なんだろうか?親の選択で子供の行動範囲を制限してしまうという残酷な事実は、親のエゴでしかないのだろうか?

施設側も苦渋の選択だったとは思う。現在BC州のコロナによる入院患者の9割がワクチン接種をしていなかった、という事実もある。でも、このプレッシャーのかけ方は腑に落ちない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?