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産後うつの原因は?二人目は大丈夫?

産後うつは出産を経験した女性の10%が経験する、と統計的には言われています。実際にはこの数値に反映されていないお母さんもいるかもしれません。

私のブログを読んでくださったり、体験をお話すると、周りの先輩ママさんたちに「あ、私、あの時産後うつだったわ」とおっしゃった方もたくさんいました。

1)産後うつの原因

出産後、急激なホルモンバランスの変化、生活環境の変化によって、起こるマタニティブルースは、多くの出産を経験した女性が体験しますが、産後うつとの違いは、その「期間」。

二週間以上、「落ち込む」「わけもないのに哀しい」「よく分からないけど不安」「死にたくなる」などの抑うつ傾向が続く場合は治療が必要とされます。 

産後うつの危険因子には「うつの既往がある」「生真面目」「周りのサポート・理解が乏しい」「出産以外の大きなライフイベント(死別、離婚、転職、引っ越しなど)」などがあります。

これに妊娠出産に伴うホルモンバランスの変化が大きく影響してうつを引き起こします。

2)二人目以降の出産でも産後うつになるの?

一般的には、二人目以降の妊娠では産後うつにかかることは少ないといわれていますが、参加していたサポートグループでは二人目出産後のお母さんが4人、私と同時期に参加されていました。

一人目の出産のときにも産後うつを既往してる人が3人、それがフラッシュバックしてきた人が二人いらっしゃいました。

もう一人の方は一人目の時はパートナーが育休を長期取得され、一人目の時はなかったそうですが、二人目のときは状況が変わり、「ワンオペ育児」を二人の子供にしなければならず、うつと診断されたそうです。

最後の一人の方は、一人目の時に重度のうつになり、望んでなかったのにパートナーに説得され妊娠し、二人目の妊娠後期から出産後までグループに参加されていましたが、おなかの子に影響するんじゃないか?と心配してしまうくらい、二度目の産後うつについて不安に思っておられました。

結果として、二度目の産後うつに陥っているようには見えないくらい良い関係を二番目の子供とは築いておられて、一人目のお子さんも生まれたばかりの赤ちゃんを可愛がっていたのが印象的でした。

3)実例報告!私の産後うつリスクファクター

私の場合は、過去にドメスティックバイオレンスでうつの既往があり、完璧主義者、しかも海外での出産で、パートナーも他国からの移民者だったために、実質的なサポーターは、私のパートナーだけ。

ほかの日本人ママのように日本から家族が駆けつけてくれることもなく、更に産前の両親学級で「最初の予防接種まではむやみに赤ちゃんを外へ出さない」と言われて律儀に守ろうとしていたために、一番いい季節に引きこもっていました。

そこに意思疎通もできず、教科書通りにならない赤ちゃんがいるわけです。「なんで?なんで?なんで?」と自分を責め続け、どんどん落ち込んでいきました。

実際にどうだったか?

私自身は、一人目にひどい産後うつだったために二人目妊娠中から周産期精神科に通っていました。かかりつけのドクターが前もって紹介してくださいました。

一人目がちょうど2歳の難しい時期に入っていたこともありましたが、それなりに妊娠は順調でした。しかし秋の雨の時期に入り、丸一か月日の光を見なかった時は「これはまずい」と自分で気づきました。

ただ、すでに精神科に通っていたために、すぐにドクターに依然飲んでいたSSRIを処方してもらい、飲み始め、セルフケアも意識をし、息子をベビーシッターさんにお任せして自分のための時間も確保しました。

薬の処方もあったため、二人目を出産した後も精神科には通院していましたが、一人目の時のようにグループセッションやカウンセリングには通わずに終わりました。

また、二人目出産には母に来てもらう予定だったので、そこも安心材料でした。結果として母は来られなかったのですが、金銭的に援助をしてくれたので、それも大きかったです。

産後うつのお母さん向けの「週に2時間あかちゃんを無料で見ていてくれる」プログラムも利用し、息子との時間も確保して、バランスをとることもできました。

「お願いすること」ができたことは、一人目と二人目の大きな違いです。

まとめ

このような危険因子を妊婦さんが持っていたとしても、産後うつを呼び込まない、または産後うつになったとしても早期回復をすることは可能ですので、妊娠中からしっかりと準備を整えておくことが肝要と言えるでしょう。

先に挙げた二人目妊娠中からグループセッションに加わっていたお母さんがいい例です。彼女は妊娠中から「どうやって『自分をケア』するか」を学び、完璧を目指さず、自分優先で育児をすることで産後うつを招かずに済みました。

うつは治るものだと知っておくこと、それが何よりも大切だと私は経験を通して痛感しています。

そして何よりも「人を頼る」ことを厭わなかったこと。二人目の出産後、私は1か月ご飯を作りませんでした。FBで「誰かごはん作って」とお願いして、お友達に運んでもらってました。

産後の回復に一番必要なことはそうやって臆せず「お願い」をすることなのかもしれませんね。

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