ハニーズHD( 3)

2/2に月次を発表したので、みてみたいと思います。

株価の動きはこんな感じです。
月次の反応はいまいちですね。

ハニーズ月次概要

全社+17.0  既存店+15.2   客数+1.2   単価+13.8となります。
客数は久しぶりに戻しましたので、売上は高い水準をキープしています。

コメント:今年の福袋販売を実施しなかったが、初売りキャンペーンが好調
冬物ジャケット、ニットの消化が進んだ

出店:イオンモール宮崎店(宮崎)
退店:ディー.ストア 河原町オーパ店(京都)ディー.ストア イオンモール広島府中店(広島)  狭山店(埼玉)


福袋について

今回、福袋を販売しなかったので、どういったキャンペーンを実施して集客したのか気になったのでみてみます。
過去の福袋では5000円程度で販売していました。
 中身はアウター1点、トップス3点、ボトムス1点

今年はお年玉キャンペーンを1/4まで実施していたようです。
5000円を購入すると、2000円のお買い物券をもらえるようです。

そもそもアパレルの福袋には、それほど必要性はそれほど高くないと感じています。
近年の福袋は、中身が見えるのが主流で、年末から販売するのがアパレルでは、一般化しています。
それは、アパレルの福袋が以前より売れなくなっているからだと思います。
アパレルの福袋が売れない理由としては、それほどお得感が出せなくなっているのだと思いますし、福袋の企画で、作っている商品なので、それほどいい品質の商品でないこともあるのでしょう。
ブランド価値の高い商品(数万円する)ならば、違いを出しやすいですが、
比較的安いブランドでは、そのバリューを出しにくくなっているのもあると思います。物価も上昇していますので・・・
今回はいい判断をしたと思います。

お年玉キャンペーンの方が、来店動機にもなるので、良いのかと思います。
福袋で集客するよりいいのかもしれません。
ただ、ハニーズの場合は、モールに多く出店してますので、集客はしやすいとは思いますが・・・

ただ、今回のアパレル・百貨店の月次を見ると、この初売りの影響が強かったようには感じています。
特に百貨店系はかなり初売りでの集客ができていましたので、良かったように思います。
特に1月に関すると、1/15にまでの売上ウエートがかなり大きく、この初売りの販売状況で、決まるといって過言ではなかったと思います。
ニュースでもかなり初売りの状況は報道されていましたので、この結果はある程度、実は予測できる内容でした。
それに加え、セールの抑制・気温の低下などプラス与件がありましたので、良かったのだと思います。
1~2月は比較的利益が出にくい時期だと数値から見てもわかると思います。

その一つは値下げだと思いますが、それ以外にもいくつかあると思います
それが、棚卸しだと思います。
2月におそらく実地棚卸しがあると思いますが、この実地棚卸しで、棚卸し評価損が出ることが多いと思います

在庫について

在庫状況を確認してみると、BSの棚卸資産は少し多いように見えますが、
在庫回転でみると過去3年とほぼ変わらないような感じです。
3Qでは、この在庫回転がかなり落ちますので、12月末で在庫が抱えると
さばききれないので、かなり危険な状態になりますね。
特に1月後半から2月にかけてはガクって売上落ちますので、
昨日決算を発表したシュッピンなどの在庫はかなりヤバイ状況だと想像できます。

ハニーズの場合で見てみると、9-11月の在庫日数は50日前後でしたが、12-2月の在庫日数は70日前後になります。
ハニーズの場合は3-5月が一番在庫回転がいいですね。
在庫の質も重要なのですが、基本的に在庫が軽い方が、在庫の質がよくて、在庫が多いと在庫の質は悪いと思っているので、この在庫の動きがすごくアパレルでは重要であると思います。
在庫が多いと、その棚卸した時に評価損も多くなる傾向があると思います。
また在庫が多いと、次のシ-ズンまで影響を及ぼすことも多いので、シュッピンの場合は4-6月まで影響出るかもしれませんね。
自社で捌き切れないのであれば、さっさと他社に売った方が賢明です。
先延ばしするととんでもないことになりかねません。

基本的に1-2月の売上の8~9割は冬物商品になります。
ハニーズの場合はよくわかりませんが、比較的単価の低い冬物で売上を作りますので、粗利は落ちやすくなります。
加えて、時期末の時期になりますので、売上を作るために比較的粗利の低い、消化仕入れの商品で、補うことがあります。
消化仕入れの商品の値入れは20%前後になりますので、こういった商品の仕入れが多くなると、必然的に粗利はおちやすくなります。
利益が取りにくいのはそれだけでなく、基本的に固定費はそれほど変わらないので、売上が落ちる、この時期は赤字になることは多いと思います。

ハニーズでもそういう傾向が強いと思います。

月次について

最後にアパレルの月次が出揃っていたので、見てみたいと思います。
良かったのは、百貨店系のオンワード・ワールド、ここは初売りセールが好調だったことが大きかったようです。
あと、比較的好調だったのは、モール系です。アダストリア・サックスバー・ハニーズなど
ここも初売りでの集客力がありますので、比較的良かったのだと思います。
あとはインバウンドに関するコメント増えている企業もありますが、これは立地の面でかなり差が出てきそうではあります。

あと気になるのは、閉店数が多いことです。
特にモール系での契約の関係なのでしょうか?多い印象を受けます。
依然、アパレルの閉店が止まりませんね。

特に百貨店系のワールドの閉店数が凄まじいです。
20年が458店舗 21年が525店舗、22年が95店舗を閉店させています。
3年間で出店したのが、240店
ただナルミヤを子会社(680店舗)したので、トータルで店舗数はそれほど変わってはいません。

コロナ禍において、消費トレンドの変化があったとは思いますが、マッチしていない店舗が多かったのか?採算の悪い店舗が多かったのかと思ってしまいます。

従業員当たりの売上・利益を比較すると・・・

ハニーズは売上922万 利益96万  ワールドは売上2042万 利益26万
ただ今期は130万程度の利益は出そうな感じではありますので、コロナ前までの数値には戻ってはいます。
ただハニーズは今期115万程度になる予想なので、過去の数値でもみてもかなり高い数値になります。

ちなみに給料を大幅引き上げたユニクロは500万円を超えています。

任天堂は 一人当たり、1億程度稼いでいます。まだまだあげれるのではないかと思ってしまいます。

年収2000万のキーエンスは4600万の利益を稼いでいます。


ただ出店も増やしている会社も見られるようになりましたが、10月ぐらいから消費の動きが変わってきているように見えましたが、またどこかのでタイミングで変化すると思いますので・・・
消費関連は難しいですね。
昨年、大きく消費の動きに変化を感じたのは、4月,10月になります。
ここがチャンスだったのだと思います。
昨年は物に対して動きが顕著ですが、今年はどうなるのでしょうね。

今年に変化が生じるとしたら、3月13日からマスク着用のルールが変更
になるタイミングですかね?
実際にはすぐマスクを外すということは抵抗があるので、影響は少ないと思いますが、夏に向けて、外す人は増えてくると想定できますので、その動きには注視したいと思います。
特に、マスクを着用するようになったきっかけは、おそらく、学校・会社での着用が義務つけらたれことだと認識していますので、
企業・学校等がどう対応してくるのか見てみたいと思います。

ただ、一定数はマスクをはずさない人はいると思います。
コロナ前からいましたので・・・
それがどのくらいいるのか気になるところです。
3年もマスクをしているとかなりマスクを外すことに抵抗感はあると思います。
特に女性はどうなのでしょうか?

そういう変化も今後も続くと思いますので、消費のトレンドはまた変化しますので、
既存の店舗のテコ入れしている会社が今後増えていくことに重点を置くようには思います。
出店に意欲的なのは、アダストリアぐらいではないでしょうか?


送料について

あと気になるニュースは送料の値上げのニュースですね。
比較的、ECが強い会社は月次も強い印象を持っていたので、この影響は気になるところです。
特にEC においてはこの送料が大きな影響を及ぼすと言われているので、各社が送料をどうするのでしょうね。

ハニーズでは4000円以上で送料は無料になります。
送料は全国一律で430円に設定しているようです。
今後はもしかしたら、変わるかもしれませんね。
法人は個別での契約になると思いますので、すぐに上がるとは考えにくいですが、将来的には送料は上がるかもしれません。
ECを強化したいハニーズとしてはどうするのか?注目してみたいと思います。


ただ送料が上がれば、クリック&コレクトが今後定着するかもしれませんね。
百貨店などでもこの利用が増えているとありましたからね。
注目はしてみたいとは思います。

ハニーズでも店頭受け取りサービスは実施しています。
送料は基本的に無料になります。


ちょっと長くなりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。



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