7610 テイツー


1/16に決算を発表されましたが、TLを見るとかなり視聴率が高いようだったので、テイツーの決算を振り返ってみたいと思います。
値動きを見るとかなり乱高下しています。

TLを見ると上方修正の期待が高かったようです。プラス3Qで利益率が落ちたことも売りの材料になったようですが、

1/19に開示した第 3 四半期決算説明会動画及び 「ログミーファイナンス書き起こし」公開した翌日には修正の可能性についても言及しており、それが買いの材料になったみたいですが・・・

業績について

今期の売上283億+5.6 営業利益14.1億(5.0%)+8.2の計画
下期予想が売上148億+3.9 営業利益5.4億(3.7%)-19.3の計画
それに対して9-11月の実績を見ると
売上81.6億 営業利益3.9億(4.8%) 
この数値をもとに計算すると
12-2月は売上66.4億-15.9  営業利益1.5億(2.2%) -66.0

過去の業績推移を見ても、12-2月の売上は四半期別でも見ても少し抜けているので、普通に考えれば、3Qと同じぐらいの業績は期待できると思いますね。

ただ4Qでは、売上総利益率は下がりやすい傾向にはあります。
ゲームの影響だと思いますが・・・

利益率で見ると少しばらつきがあります。22年は5.5%と高いですが、21年は0.6%とかなり低いです。
感染者が爆発的に増えた時期で、コロナの影響なのかもしれません。
20年は3.2%(ちょうどコロナが起きた頃です)
19年は1.8%になります。

今回は書き起こしがあったので、書き起こしをもとに決算を見ていきたいと思います。

会社概要


最初に会社概要です。
以前の決算資料を見ると業績から書いていましたが、昨年からこの様式に変更したみたいです。
設立は1990年。所在地は岡山。
子会社に山徳があります。この会社は2019年にM&Aして、21年度より連結の業績に加わって、かなり収益が改善したように見えます。
1999年には、東証に上場。
2010年に古本市場が100店舗、2013年にトレカ専門店を出店
TAYSは2019年に運用開始。
ここには書いていませんが、2017年にはテーツー(駿河屋)と業務提携しています。
20年には山徳を子会社化 22年に買取王国と業務提携
買取王国とは成長戦略の一つに商材の多様化を進めていますので、人材を派遣してノウハウを身につけたいようです。
このことからわかるようにリユース領域は難しい業態なのでしょう。
特に買取のノウハウなどはかなり難しいと考えています。

将来的には、古本市場などで展開したいようです。

関連会社にあるトップブックス社は、新潟のトップカルチャー社との合弁企業になります。

成長戦略について


この会社の成長戦略は、3つ
リユースECでは、ふるいちオンラインのリリース
店舗は商材の多様化・ふるいちの出店加速
 Bto Bは、TSYSNの拡販、トレカ自販機の外販
リユースECは順調に進んでいるようには見えます。
子会社した山徳の業績もかなり好調なように見えますので、
ふるいちオンラインを立ち上げて、どのくらい業績を伸ばしていけるのか
次回以降の決算での発表が楽しみです。
一番進んでいないのは、やはりBtoB領域になりますか?

昨年出した、成長戦略の数値を見ると、
リユース店舗が売上230億 利益4.6億 ECが売上120億 利益14億
BtoBが、売上4億 利益1.2億
会社が一番期待しているのは、ECだと思うのですが、それにしても、開示している情報は少ないですね。 ふるいちのことばかりですね。トレカが売れているし、聞かれることはトレカだけなんでしょうね。
ECの計画だと、直近の業績予想では売上構成比は10%程度で利益率は20%
5年後には、売上は5倍を目標にして売上構成比は3割、利益率は10%
程度を目標数値にしています。

BtoB領域について


TAYSの状況を見ると、

TAYSの件数は100件程度で、来期からはこの契約が本格的に業績に貢献してくる考えのようです。
TAYS」の1件あたりの売上貢献は1件あたり月5万円で、ほとんどの契約先が買い切りのようです。

ECについて

会員数は2022年12月までに累計80万人を突破して、今期中に100万人を目指して、プロモーションをかけていく考え。
2022年9月6日に、自社ECサイトとして「ふるいちオンライン」をリリースして、11月よりプロモーションを本格稼働
ただ既存の「ふるいちアプリ会員」に対して投下していたようです。
今後は新規の顧客に対して、アプローチしていくようです。
最終的には100億円売れるようなグループECサイトに成長させたいようです。
リユースECの売上ランキングを見ると・・・
1位がゲオHDの187億、2位がエーツー(駿河屋)の183億、3位がエコリングの160億、4位ZOZOの137億 5位がコメ兵の99.7億になりますので、
かなり高い目標になります。


山徳について

2020年に子会社した山徳についても触れておきます。
21年12月期の売上が23億 粗利が17.6億 販管費12.1億 営業利益5.5億になります。
今期の業績予想を修正を出していない理由として、このEC領域の動向を見極めた上での判断になるのではないかと思います。
11月にECが本格化していますので・・・
売上は25億程度なので、それほど貢献度は少ないですが、利益は5億を超えていますので、利益貢献度はかなり高いのだと推測します。

21年のECの売上推移を見ると4.3億程度だったので、山徳の子会社は非常にいい買い物をしましたね。
売上50億 利益10億というのは、十分可能な数値になるのではないかと個人的には思います。
まんだらけも海外の売上が伸びてEC比率が3割から5割に伸びたようなので、海外の売上にも期待できるかもしれません。

M&Aにも言及していましたが、M&Aの対象となる会社規模は、これまでは10億円程度までを想定していたのを、それを超える取得規模感であっても積極的に検討を進めていきたいと見直していますね。
個人的には、買取王国をM&Aできたら、良かったにと思っていたのでしょうかね? 
ふるいちを東海に多いのもなんとなく納得感があるのですが・・・
ただ買取王国はかなり上がっていますので、難しいかな?とは思います。

山徳がどのような商材を扱っているかというと、
主には、ジャニーズグッズなどを扱っているジャニヤードと、トレカ専門店のトレトクがあります。
グループ化して、レコードなども扱っているようです。
そのほかにも、ブランド品・貴金属なども扱うECサイトもあります。



リサイクル通信にジャニヤードの記事が掲載されていたので、見てますと、
価格の動きについて書かれていて面白いです。
価格が変動する一番大きな理由は、グループの活動停止・脱退だそうです。
一番高騰するのは、活動休止を発表した時で、記事によると、嵐だと2.5倍
V6で1.5倍に高騰。その後は徐々に価格が落ち着いてどのグループも1年後には元の価格に戻るそうです。
この会社の月間買取数は3000件、販売アイテム数は1万点。
多いのはCD・DVDなど

最近はメンバーの脱退・グループの休止が多いので、価格変動は大きいようです。最近のキンプリが脱退しましたがどうだったのでしょうね。
この記事では、キンプリのぬいぐるみ1500円が2万円に高騰していることもあったようです。
最近人気のSnow Man、なにわ男子などもかなり高騰しているかもしれません。
この前まんだらけに行った時に、ジャニーズ関連のコーナーにかなり人だかりができていて、ジャニーズ関連の買取も強化していたので、期待できるのかもしれません。  コンサートも再開して、ライブに行く人も増えていますし、新しいグッズなども発売されているので、需要は高いのではないかと思います。


2020年の記事では、テイツーの店舗内で販売も視野に入れていると書いていますので、今後販売するのであれば、客層の拡大も期待できるかもしれませんね。
個人的には、乃木坂など女性アイドルも扱えばいいのに・・と思ってしまいます。


店舗について


店舗の出店については順調ですね。
基本的には、低コストで出店できるふるいちの出店を主軸にしているようです。

出店方針によると、モールの出店(イオンモール等に出店拡大)、人口集積地の出店、郊外型店舗の出店を考えているようです。
それ以外には、FC店舗の出店を進めています。

直営店舗の出店は、計画では10店舗で実績では11店舗の出店
3Qでは8店舗の出店をしています。
ほとんどイオンモールですね。
出店の分布を見ると、古市市場は関西に50店舗、関東に22店舗
出店を進めているふるいちは、関東に12店舗、東海に8店舗、関西に3店舗になります。
それ以外にFC店舗だと関東に8店舗あります。
第3四半期に関東で3店舗、東北で3店舗を出店しています。第4四半期中に、追加で2店舗の出店を予定していますのでこちらも順調に進めています。


2022年2月末の店舗数は114店(前期末比9店舗増)から122店舗
FCは4店舗から14店舗に拡大しています。

昨年のデータでは、一店舗当り売上高は250百万円(前期比1.1%増)
3Qまでの実績で見ると、177百万円。小型店舗ふるいちの出店を進めていますが、それほど落ちているようには見えません。

費用について


ただ費用もそれほど下がってはいません。
出店コストはそれほど大きくないので、影響は少ないとは思うのですが、
昨年のデータで見ると、
水道光熱費、消耗品、広告宣伝費が、24億
賃借料は15億。店舗当たり1350万程度。
従業員、パートアルバイトの人件費は
社員は10.9億(社員数349名)平均年収が312万。 
パートは、14.7億(臨時雇用者数499名) 年収295万

四季報では単体で283名 年収は449万になっています。
最新版の四季報では、296名に増えています。
1年前の数値を見ると426万になりますので、+23万円増えていますね。

ただ四季報の数値と合わないのは、釈然としません。

SR社のレポートによると、主力店舗である「古本市場」の場合、出店コストは50百万円~100百万円程度で、投資回収期間は5年以上。
「ふるいち」の場合は、「古本市場」を小型化したコンパクトな設計であるため、出店コストは約10百万円、投資回収期間は2~3年である。

「ふるいち」は投資回収が容易で、黒字化しやすいとして注力している店舗形態。
「ふるいち」はイオンモールの中に出店している場合が多いため、同社の認知度の向上を図る目的もあるようです。


少し長くなってしまったので、この辺でやめておきます。
粗利についてやゲームについても書きたい事がありますので、またこの続きを書きたいと思います。

最後まで見ていただきありがとうございました。




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