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堕落彼女とのGW。

5/2(火)

5月の初めに待っているもの、そうゴールデンウィーク。

目前に迫っている5連休に浮き足立っている学生も多い。

まぁそういう僕も、、、

〇〇「今日の5限が終わったら休みか!」

1〜5限、、、全ての時間に講義を入れている火曜日。

地獄の4講義を受けてようやくラストへ。

そういや史緒里はどうしてるのかな?

確か今日は2限だけの日だったよな。

午前中終わりで連休前日、、、

これはやばいな、、、


乃木アパート。

僕は最後の講義を終え、ようやくGWに突入した。

そして史緒里と同棲しているアパートの部屋のドアを開けた。

ガチャッ

〇〇「ただいま史緒里ー。」

史緒里「うにゃ〜、、、」

寝室の方から気の抜けた返事が聞こえてくる。

やっぱりそうか、、、

そう思って寝室へ向かう。

廊下には今朝まで史緒里が着ていた服が散らばっている。

ったく、、、

脱いだ服は洗濯機に入れといてって言ってるんだけどなぁ、、、

寝室に行く前、史緒里の服を洗濯機へ放り込む。

そして、やっと寝室に辿り着いた。

ガチャッ

史緒里「おかえりぃ、、、〇〇ぅ、、、」

ベッドに寝っ転がりながら僕に手を振る史緒里。

格好は朝に脱いだパジャマをもう一度着ているらしい。

そしてベッド脇のローテーブルに置いてあるお椀の中身をすする。

おそらくコーンスープ。

史緒里「あぁ、、、おいしぃ、、、」

〇〇「いやだからベッドの上で食べ物とかやめて?」

史緒里「良いじゃん、、、〇〇も飲む?」

そう言って自分の横をポンポンッと叩き、座るように促す。

〇〇「飲まない。
   っていうか何でベッド限定なのよ、、、」

史緒里「えへへ〜、、、///」ズズッ

〇〇「いやスープを啜るな。」


久保史緒里。

僕と同い年の女の子。

高校2年生から付き合っていて、この春に同じ大学へ進学した。

学内では"最強の美人"とか"令和の女神"なんぞともてはやされている。

、、、だが。

この史緒里を見たら皆どう思うんだろうなぁ。


史緒里「あっ、そういえば明日ね?」

〇〇「うん?」

史緒里「与田が遊びにくるんだ!」

〇〇「、、、与田?」

僕はその名前を聞いて少し震えた。

与田祐希。

彼女も同じ大学の同級生、入学式で隣だったことから仲良くなった。

、、、彼女も史緒里の様に可愛いとか言われてる。

一回こいつと史緒里の日常生活見せてやりたい。


〇〇「、、、祐希の与田さんですか?」

史緒里「うん!この前3人でご飯食べた時に
    一緒に遊びたいって話したじゃん!」

〇〇「、、、美波は来る?」

史緒里「梅?約束してないからわかんないな、、、」

〇〇「できたら呼んで欲しいかな。」

史緒里「分かった!あとで聞いてみるね!」

頼む梅澤、、、!

僕だけじゃこの2人を対処できない、、、!!


翌日。

今日は午後から僕らの家に集まり、少しゆっくりしてから映画でも見て、近くでご飯でも食べようっていう予定。

そして、梅澤が来るかどうかで僕の1日が決まる。

すごい疲れる1日か、楽しい1日か。

史緒里「そろそろ着くって〜。」ヌギヌギ

そう言いながら僕の目の前で着替え始める史緒里。

そして脱いだ服をソファの上にかけていく。

〇〇「だから洗濯機に入れなさいよ、、、」

史緒里のお世話をして約20分。

インターホンが鳴った。

〇〇「はーい。」

ガチャッ

与田「よっ!遊びに来たよー!」

玄関を開けていたのは与田だけだった。

僕の一日終わったな、、、

与田「ん?どうしたの〇〇、元気出して!」ナデナデ

そう言って僕の頭を撫でようとする与田。

、、、身長が足りなくて届いてないけど。

っていうか、あんたのせいで元気なくなってんだけどね?

その時、救世主の声がした。

美波「玄関先で何やってんの?」

梅澤美波。

彼女も与田と同様、入学式で仲良くなった。

僕の知り合いの中で一番のしっかり者。

与田x史緒里の組み合わせに対抗できる逸材。


〇〇「みっ、、、美波!!」ギュッ

僕は美波の手をギュッと握り、勝手に握手をした。

梅澤「わわっ笑。どしたの〇〇笑。」

〇〇「史緒里と与田の面倒を僕1人で見るのかと
   思ってたから、、、!」

梅澤「なるほどね笑。」

すると後ろから、、、

ギュッ

〇〇「、、、史緒里?」

史緒里が僕の背中に抱きついてきた。

史緒里「いつまで手を握ってるのよ、、、///」

〇〇「あぁ、、、ごめん美波。」

梅沢「いいよ笑。」

〇〇「じゃあ上がって!ほら史緒里も離れて、、、」

史緒里「やだー。今日はこのままー。」

与田「じゃあ私は前〜。」ギュッ

よく分かんないけど与田も抱きついてきた。

〇〇「、、、ヘルプ美波。」

梅澤「ほらほら!2人とも離れる!」

史緒里、与田「「むぅ、、、」」


2人をリビングにあげ、座ろうとすると、、、

与田「あっ史緒里ー!いつものやっていい??」

史緒里「私もやるー!」

そう言って寝室に入っていく2人。

〇〇「またやるのか、、、」

梅澤「ねーねー。いつものって何?」

〇〇「美波は見たことないっけ。おいで。」

そう言って美波を寝室に連れていくと、、、

梅澤「なになに、、、えっ?」

史緒里、与田「「せーのっ!!」」ピョンッ

2人が僕のベット目掛けてダイビング。

梅澤「なっ、、、!!」

与田「やっぱ〇〇のとこはふかふかで最高だぁ、、、」

史緒里「でしょぉ、、、」

2人を見て絶句の美波、ふかふかベットにご満悦の史緒里と与田。

梅澤「なにやってんのーー!!」


映画館、、、に行くまでの道。

梅澤「ほんとに信じらんない!」

さっきの事にめちゃくちゃ怒っている美波。

〇〇「まぁまぁ笑。」

僕の後ろに隠れながら歩いている史緒里と与田。

史緒里「そうだそうだぁ、、、」
与田「私たちを許せー、、、」

梅澤「なに?」

史緒里、与田「「ごめんなさい、、、」」


そこから僕たちは映画を見て、近くのファミレスでご飯を食べた。

〇〇「楽しかった〜。」

史緒里、与田「「ね〜♪」」

梅澤「なんか疲れた、、、」

〇〇「ありがとう美波。今度なんか奢るよ笑。」

梅澤「どうも笑。」


与田「じゃーまた遊ぼーね!」

〇〇「おー!」

梅澤「、、、ちょっと久保いい?」

史緒里「なに?」


梅澤「もう少しちゃんとした方がいいんじゃない?」

史緒里「ちゃんと?」

梅澤「〇〇は優しいからあれだけど、、、
   もう少しちゃんとしないとダメだよ?」

史緒里「やっぱりそうかな、、、
    いっつも〇〇に甘えちゃうんだよね、、、」

梅澤「少しずつお手伝いしてみたら?
   家事を一つだけ久保がするとか!
   そこから始めてみればいいと思うよ!」

史緒里「、、、やってみる!」

梅澤「うんうん!」


帰宅後。

〇〇「ただいまー。」
史緒里「おかえりー。」

ドタバタドタバタ、、、

ん?

なんか史緒里が走り回ってる。

よく見たら自分の着ていた服、床に落ちている服(主に史緒里の服)を片付け始めた。

〇〇「史緒里?」

史緒里「なーに?」ドタドタ

〇〇「、、、急にどうした?」

史緒里「まずは〇〇のお手伝いから始めるって
    梅と約束したの!」

確かに、うちの家事はだいたい僕がやってた。

、、、あの堕落生活をしていた史緒里がお手伝いなんて。

僕は愛娘の成長を目の前で見たように涙が出そうだった。

〇〇「、、、一緒にやろっか!
   初めから飛ばし過ぎるとガス欠するよ。」

史緒里「はーい!」


部屋の片付けが終わり、2人でベッドに入る。

史緒里はお菓子を食べたそうにしていたが、なんとかこらえているらしい。

〇〇「明日はどこ行こっか?」

史緒里「ねー。」

〇〇「あっ!そういやあいつから、、、」

僕は友人からあるチケットをもらったことを思い出した。

史緒里「なになに?」

〇〇「えーっと、、、あった!」

取り出したのは楽天イーグルスの観戦チケット。

友人に用事が入ってしまい、僕に譲ってくれたのだ。

〇〇「明日の試合見に行こっか。」

史緒里「行く〜💕」ギュッ

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