「エリゼ宮の食卓」

「エリゼ宮の食卓」西川恵

“メニューは雄弁である。仏大統領官邸エリゼ宮の饗宴で供されたワインと料理の中に、ホストである仏大統領のメッセージが隠されているのだから。英女王・米大統領・日本の首相から天皇まで、晩餐会に招待された各国要人は、ワインの銘柄と献立でどう格付けされていたのか?その厨房深くにまで潜入し、フランス食卓外交の奥義を明らかにする、知的グルメ必読のノンフィクション。”

フランス🇫🇷大統領官邸で海外からの来賓にどのような料理が振る舞われたのか?それによってその当時フランスはその国や相手をどう“格付け”していたのかを紐解く一冊です。
冷戦、植民地、和解、覇権争い、呉越同舟、、、、
時に回りくどく、時に辛辣な“本音”。
あの大統領にあのワインを出したのにこちらにはこのワイン!?
分厚い面の皮で行われる化かし合いの外交世界を、エリゼ宮の食卓というこれ以上なく正直な(しかしフランスの誇りにかけて一流の)おもてなしと答え合わせができる。
文句なしに面白くて贅沢。
文化史的にも政治史的にも、
きっとニヤリと満たされること請け合いと存じます。


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