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自己紹介

初めまして。
私の記事を読んで頂いてありがとうございます。

我が家は夫、私、娘の3人家族です。

娘は3歳で「知的障害を伴う自閉症」の診断を受けました。
現在は15歳で、特別支援学校の中学部3年生です。

今日までの日々を振り返ると、娘が診断を受けるまでの3年間は今までで1番キツい時期だったように思います。

極度の人見知りと場所見知りは1歳を過ぎても全く落ち着きませんでした。
親以外の誰かに「おはよう。」と挨拶されるだけでも身体を震わせるようにして号泣する始末。
布団の上では15分と続けて眠る事が出来ず、娘が生まれてから最初の1年間私は布団に横になって眠った記憶がありません。
自分の姿勢が崩れないようにソファにクッションを敷き詰め、その間に挟まって身体を固定しながら娘を膝の上に抱いて眠っていました。
夫は当時夜勤のトラックドライバーでしたし、育児休暇など社内の制度としても全く無かったと思います。
娘は私の腕の中にいる時だけ安心した様子でスヤスヤと眠っていました。
その顔を眺めながら「これっていつまで続くんだろう…。」と途方に暮れていた事を思い出します。

1歳を過ぎても発語の気配は無く、誰かと関わろうとする様子は全く見られませんでした。
周りに人がいても、常に1人だけで生きているかのように見えたのです。
公園に行っても遊具や同年代の子供達に対する興味はゼロ。
1人で花壇の植え込みをかき分けて根元をのぞき込んだりしては楽しそうに笑っているのでした。
それなのに、私が声を掛けると途端に表情は固まり、黙り込んでしまうのです。
「私、お母さんなのにな…。」
悲しい気持ちになってしまった事が何度もありました。

義理の母は、初めての孫が生まれてくる事を心待ちにしてくれていました。
それなのに生まれてきた孫はあまり懐かず泣いてばかり。
「抱っこして2人でお散歩」の夢は叶いませんでした。

そんな義母の無念は、私への不満に変わっていきました。

「ママが1人で面倒見ていてあまり人と関わらないから、いつまでたってもこんなに人見知りなんじゃないの?」
「何でこの子はこんなに泣くの?うちの息子達はこんな事無かったのに。」「ママと2人でいるだけの生活は駄目ね。昔は近所の人も家族も皆で子供を育てたものよ。今の人は人生の先輩を疎ましがって交流しないから、子供の発達には良くないのよ。」
などなど…。
(今となればこの頃の義母の思いも良く分かります。義母なりに悩んでくれていたのだと。当時は悔しい思いもしましたが…。)

私にとっても初めての子育てです。
わざわざ言われなくても自分を責め、悩んでいました。
相談したい実母は既に亡くなっていたし、娘の泣きっぷりを見ると
子育て支援センターに連れて行くのも気が引けてしまいました。
毎日公園で草花と戯れる娘の後ろに立ち
「この子は何を思っているんだろう?何が見えているんだろう?」
と考えていました。

そんな時、たまたま時間潰しに立ち寄った本屋さんで私は初めて「発達障害」について知る事となったのです。
今となれば自分の無知が恥ずかしいのですが、当時の私は娘に障害があるなどと想像した事も無く、発達障害という言葉自体聞いたこともありませんでした。

偶然目にしたその本は、まるで我が家の娘の事を取材して、そっくりそのまま書いてあるかのようでした。

不思議なもので、その時の私はショックなど微塵も感じませんでした。
むしろ、ずっと目の前に掛かっていた霧が突然スッキリ晴れたような爽快感を味わっていたのです。

「あぁ、そういうことだったのか。それなら、こちらの頭を切り替えていかないと。この子にあった育て方がきっとある。今まで何も分かってあげていなくて可愛そうな思いをさせていたんだなぁ。」

帰宅した私は、1冊の本を片手に夫と話し合ったのでした。

この日が我が家にとっては大きな転換期だったような気がします。
ここから改めて我が家の3人4脚生活(?)がドタバタとスタートしたのです。

あの日からもう少しで16年になります。
あっという間に過ぎ去ってしまったような気もします。
けれど、その間娘が私達に教えてくれたもの、娘のお陰で出会った素晴らしい方達、学んだ事は数知れずです。

障害について学ぶ事が出来る学術書や育児書は世の中に沢山有り、私も随分お世話になっています。
私がここに書いていきたいと思っているのは、障害児の母として生きてきた時間の中で学んだ事。
私が「これは知っておいた方が良いなぁ、あの頃誰かから教えて貰えていたら良かったなぁ」と思うような生活の知恵(?)のようなもの。
母親目線だからこそ感じる事、見る事ができる世界があると思っています。

コロナウィルスの流行で減りはしましたが、娘の通う学校では時折り学年の枠を越えた母親の座談会が行われます。
成長していけばいくなりに悩みの内容も変わってきます。
男の子と女の子では心配事も段々と違ってきます。
母親同士ざっくばらんに話す事で「そんなものだよね」と納得できたり、
笑い話にする事で気持ちが少し楽になったり…。

読んだらちょっと安心したり、気持ちが楽になったり、
あとは「これ大事な事だからうちもやっておかなくちゃ」と思うような事をここに書いていきたいと思っています。

よろしくお願いします。


















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