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機材に振り回されない

写真を始めると、新しいボディやレンズが発表されるたびにワクワクしてしまう。僕自身もご多分に漏れず、新製品が出るたびにチェックをしてしまうが、その度に思うことがある。
「あれ?僕が好きなのは機材だっけ?」
ということである。
今回は、そんな思いから派生して「機材に振り回されない」ということについて考えてみた。

なぜ機材が重要なのか?

これはメーカー側のマーケティング戦略でもあるが、旧代よりも高性能な機種を発売しなければ、当然売上にはつながらない。なので、こぞって新しいこの機能スゴいよ〜、とかこの描写力尋常じゃないよ〜、などと広告を打つ。そして我々消費者はそれにまんまと踊らされて、決して安くはない買い物をついついしてしまう。
という構図。

確かに、新しい機能や機材は写真撮影をより快適にし、スマートな撮影体験を提供してくれる。
しかし、忘れてはいけないのは、写真はカメラで撮るのではない、ということだ。
「何やねん写真はカメラで撮るやん」というツッコミもあるだろうが、ここで言いたいのは「カメラは自分と世界を繋ぐ媒体でしかない」ということなのだ。

究極、被写体と撮影者がいれば、最新機種だろうが10年前の機種だろうが、撮影するという行為はできるのである。
「いやいや、解像感が」という話になるならば、シノゴでも8×10でも持ち出せば、今のデジカメに勝る解像感が手に入る。使い捨てカメラでの表現や、トイカメラであえて撮る、なんていう行為だってあるわけで、一概に機材の性能に振り回されるのは、やはりナンセンスだ。

まとめ

正に今、僕はどのレンズで撮影をしようか悩んでいる。
今日の撮影はポスター用のビジュアル撮影だが、描写のクオリティを担保するのであれば単焦点でバチッと、立体感マシマシで撮りたい気もする。
だが、いかんせんロケ撮影ということもあり、周囲の状況が分からない。自由に動ける状況なら良いが、そうでなかった場合、単焦点だとかなり制限を受けてしまう可能性もある。

さてさて、今日も機材に振り回されそうな気配だ。
被写体と向き合い、写真の本来の目的である「誰かに何かを伝える」という原点に立ち戻って撮影をしてこよう。

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