14・『猫と不条理』
14・『猫と不条理』
㈠
不条理であっても、俺はこの小説を書いて居る。書いて居ることが、不条理ならば、猫に聞いてみると良いかもしれない。猫と不条理は、果たして不条理か、と言う風に。
㈡
それにしても、猫というものは、大変、不可思議な動物だと思うが、そんな猫は、確かに野生的である。街を移動する猫に、何度出くわしただろうか、数知れないのだ。
㈢
猫は猫、しかし、不条理は不条理、そうであっても、猫と不条理は、大変、俺にとっては書き易い小説なのである。何故だかは分からないが、とにかく、書き易いのだ。