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【コラム】文武両道が嫌いな監督。一流というのは一つの流れ

文武両道 【意味】学問と武芸の両方の面
例文 文武両道に秀でる

 このような言葉があります。
 私もこの言葉が割と好きです。しかし、この言葉に真っ向から反対していた高校野球の監督の話が印象深かったので、今日は少し紹介したいと思います。

 下関国際の坂原監督のインタビュー。

――確かに、自主性をうたう進学校は増えています。

「そういう学校には、絶対負けたくない。実は東筑(福岡の進学校で今大会に出場)さんとは(現監督の)青野さんの前任者のときに1回、合同練習をしたことがあるんですけど、うちの練習を見た(東筑の)選手から『やってて意味がない』と(下関国際の選手が)言われたんです。(下関国際のように)きついことはしていない。賢い子も『意味がない』と、すぐに言うでしょ? 今回の県大会で宇部(初戦)と下関西(2回戦)と、進学校に当たったので、普段練習してないだろうと思って、思いっきり長い野球をやっちゃろうと。ボールも長い時間こねて、牽制もバンバン投げて。七回になったら向こうもヘトヘトでした。僕ね、『文武両道』って言葉が大嫌いなんですよね。あり得ない」

――野球と勉学の両立は無理と?

「無理です。『一流』というのは『一つの流れ』。例えば野球ひとつに集中してやるということ。文武両道って響きはいいですけど、絶対逃げてますからね。東大を目指す子が2時間の勉強で受かるのか。10時間勉強しても足りないのに」

――文武両道は二流だと?

「そういうことです。勉強しているときは『いや、僕野球やってますから』となるし、野球やっていたら『勉強が……』となる。“練習2時間で甲子園”って。2時間って試合時間より短い。長くやればいいってことではないけど、うちは1日1000本バットを振っている。1001本目で何か掴むかもしれない。なのに、時間で区切ってしまったら……。野球って自力のスポーツで、サッカーやバスケみたいな時間のスポーツじゃない。100点取ろうが、3アウト取らないと終わらない。2時間練習して終わりじゃあ、掴めるわけがないんです。スポーツ庁が(部活動の休養日や時間の制度化を検討し)練習を何時間以内にしようと言っているでしょ? あんなんやられたら、うちみたいな学校は、もう甲子園に出られない」

日刊ゲンダイより抜粋

 昭和ですね。他校を批判されることは正直あまり好きではないのですが、一流という言葉の解釈は少し納得できるころはあります。
 どちらにしても、一つのことに賭けることの重要性は感じます。

 でもその賭けることを探すのが、今の中学生期に必要なことだと思います。文武両道、いいじゃないですか。全部やりたいことに挑戦できる人生の方が自分は幸福度が高いと思っています。その中で自分の一番やりたいことを探す、一流になる人生、素敵だと思いませんか??


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