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東京都知事選2024に学びました

広く耳目を集めて投票行動を引き出す。投票を来訪と消費に置き換えれば集客ビジネスに通じる取組とみることもできます。私は都民ではないので、他人事としてそういう観点から見ていると学ぶ点は多々ありました。

横綱相撲だった小池都知事。川上戦術というのだそうですが、離島や辺境エリアの人口密度の低いところから選挙活動を開始して、終盤に向かって人口の多い都心部にて支持を訴える。日頃、都知事が訪問しない地域では、強いインパクトを受けるので投票の動機を高める効果は高く、都会へ行ってしまった子供たちに「知事さんにあったよ、話をしやすい良い人だね」と宣伝することが期待できるので波及効果が見込めます。かの田中角栄先生が推奨していた手法だそうです。

元文部科学事務次官にして蓮舫候補の支持者氏は、これを知らないようで嘲っておられましたが、後日、推しの蓮舫氏が(誰に言われたのか)離島に行っておりましたので、文科官僚の大幹部にしてこの見識不足とは、同省のレベルの程を世に知らしめてしまいました。もっとも、同氏は半年少々の在任期間で更迭されているので、例外的な存在と信じたいところです。

浸透しやすく、2次的な波及効果を見込めるところに宣伝を仕掛けろ!
肝に銘じなければなりません。

悪評が高まった蓮舫候補にも学ばせていただきました。日本共産党との共闘が見事に浮動票を遠ざけ、支持率は終始伸び悩み、20年間議席を守ったホームで新参者にして政治経験の浅い候補に及ばないという失態をさらしましたが、逆転の場面はあったと思うのです。

小池都知事の街頭演説に現れた「R」軍団が罵詈雑言を絶叫して、都知事の演説を止めてしまったあの場面。もしも、もしもですが、騒ぎを聞いて駆け付けた蓮舫候補が、「選挙妨害を私は望みません。速やかに帰りなさい。あなた方の支持を私は欲しくありません」とマイクパフォーマンスをかまして、小池都知事に向かって「私の意図するものではありませんが、支持者が迷惑をかけたこと深く、深くお詫びします。申し訳ありませんでした」と叫んで深々と頭を下げていたら・・・パ系メディアは蓮舫候補をまるで正義のヒロインのように持ち上げたことでしょう。海外メディアだって「レンホウ 中華系のサムライレディ」とか、ヤンヤ・ヤンヤと伝えた可能性もあります。都知事選の歴史に残る名場面になったのに・・・反射神経と決断力のなさが天の与えた好機を逃し、悪の軍団の女ボスみたいなイメージを広め、さらに小池陣営の結束を強化してしまいました。

蓮舫候補の街頭演説ポイントの選択も無駄が多いと指摘されています。左系の支持者が多い中央線沿線で演説を繰り返すので、現地の反応は上々、手応えしかない。なのに支持率が上がってこない・・・そうですよね。放っておいても票を入れてくれる人たちに愛想を振りまく時間は無駄なのです。状況から言って、限られた時間で中間層を取り込む競争なのですから、しがらみの少ない若年層の多いところでアピールする必要があります。そこを抑えたのが石丸伸二候補。結果、若年層の支持率はトップでした。

有名観光地であっても、何をどう、誰に向かってPRを掛けるのか、失敗すると競合に足元をすくわれます。

そして、ひまそらあかね氏をはじめとするITメディア重点活用組の大健闘。従来的な意味での選挙活動をしていないのに、まとまった得票を達成しています。彼らの活動内容をよくよく分析すれば今後のPR戦略が見えてくるでしょう。時代は転換期に入りました。

また、立花孝志氏による掲示板は転売できるという再定義作戦も見逃せません。不道徳とか非常識とか言ってますが、多文化共生社会とは立花氏のような行動をする人々が次々と出現する社会です。あの程度で驚くようでは、自民党などが進める移民政策やらオーバーツーリズムの推進がもたらす様々な変化に到底対応できません。・・・さて、立花氏と自民党(さらには反日系の野党政党)とより酷いのはどちらなのでしょうか。


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