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甲賀の城館巡り第二弾

日曜日に草津線甲南駅で降りて、国指定史跡の甲賀群中惣遺跡群の城館、新宮城などの城館を巡ってきました

戦国時代前から、甲賀は突出した領主がいなく、それぞれ自立して城を築いて牽制しあっていたので、同規模で形態もよく似た城館が密集していました。これらの小領主が連合して、自治組織の(甲賀郡中惣)を成立させていました。
どこもおおむね正方形の主郭が高い土塁で囲まれていますが、訪ねてみると色々バリエーションがあります。たくさん巡っても、私は飽きずに楽しめました☺️
とは言っても、帰宅して写真を見返すと小雨のぱらつくどんよりした冬空の中の薮ばかり。感動とは裏腹に最高に映えないです💦が紹介します

新宮城
土塁は南隣の新宮支城の半分の高さだけど、副郭が段々になってくっついています。また主郭へ至る虎口が2度クランクしなきゃ入れないようになっていて面白い。

新宮城副郭間の桝形虎口


新宮支城
10メートルを超える高土塁な上、虎口は一箇所。中に足を踏み入れるとすり鉢の底に閉じ込められたような圧迫感を味わえます。

新宮支城高土塁。写真じゃわからないけど、10メートル程あります。


服部城
甲賀にもハットリさんいるんだ‥と思っていたら、後に伊賀の服部氏とも一族になったそうです。主郭はかなりの薮で手強い。

服部城主郭切岸


望月城
主郭を囲む高土塁の内側面にステージのようなステキな櫓台跡があります。

虎口に石積み補強っぽさを感じる望月城


望月支城
少し土塁の低い望月城という感じ。何かにつまづいたと思ったらタヌキの頭蓋骨で一人悲鳴をあげてしまう。

望月城との間の谷がなかなか深い望月支城


寺前城
北側の虎口が複雑で面白いお城。東側が池に面しています。村雨城の北隣。

虎口が面白い寺前城


村雨城
主郭を囲む土塁が高いし広いスペースがある。

忍者の顔出しができる村雨城


竹中城
城趾を所有されているおじさんがおられ、とてもウェルカムで嬉しかった。土塁囲みの主郭の一辺の土塁が伊賀の柏原城のようにウネウネウェーブしていて面白かった。

土塁上がウェーブしてる竹中城


杉谷城
私有地となっていて金網も張られ、外観を望むのみ。織田信長を狙撃した戦国のスナイパー杉谷善住坊の城の候補とされるみたいです。候補とされているお城は三重県にもあってそちらにも行ったことがあります☺️

この辺りの城館はそんな高い土塁囲みばかりで(古琵琶湖層群の粘土層だから加工しやすい)という説明がありました。それに加えて、実際に土塁に登ってみるとその粘土っぽさがメッチャ登りやすいので、それって防御的には✖️だから、高くしたんかなー?と感じました(個人感想)

草津線は1時間に一本。小雨の中ダッシュしたのに電車に置いていかれ、1時間時間潰し。
駅前のマップを見て、駅に近い甲賀武士ゆかりのお寺、伏見城籠城戦で討死した甲賀武士のお墓がある慈眼寺に寄りました。

慈眼寺。伏見城籠城戦で功のあった望月氏が再興させたとのこと。


寺の案内板には(家康は関ヶ原合戦後、甲賀衆の働きを認め、戦死した者の子弟を取り立て甲賀100人組をを組織した)とありました。
伏見城籠城戦については(西軍で甲賀郡水口城主の長塚正家が甲賀衆に恩賞で内応を誘い、甲賀衆が城に火をかけて西軍の兵を城内に引き入れたので、たちまち城は陥落してしまった)と見聞したことがありましたが、後の処遇がリアルなのか、甲賀衆もそれぞれ行動は異にしたのか。
一本電車には置いていかれましたが、色々思いを馳せることができました。

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