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31歳専業主婦。保育士資格を取ると決めた。26


8月4日。

この日は、保育士試験の合格発表日だ。

しかし、我が家はそれどころじゃなかった。


7月29日に旦那の実家に帰省していたのだが

その間に台風が沖縄を直撃。

しかも、ペースがゆっくりでその間に

超大型台風へと変化。

ノロノロ台風でなかなか沖縄の範囲を抜けずに、

Uターンしてまた本島を暴風の嵐にしていく。

飛行機の発着はしばらくは到底無理で

自然の猛威をテレビ越しで見る事しか出来なかった。


8月2日に帰る予定だったが

飛行機の発着情報を見ながら、スマホと睨めっこ。

こども達はまだじーちゃんんちにいたい!

と台風フィーバーで喜んでいたが

旦那と私は仕事もあるし、家が心配だし

そういう訳にはいかない。

そんな中、8月4日の午前中のうちは

沖縄が暴風域から抜ける!

とわずかな希望が見えてきた。

しかし、チケットを取った航空会社のコールセンターは音声案内のみで

飛行機が飛ぶかの情報は無かった。

それで、旦那は2時間かけて空港へ行き

直接カウンターに問い合わせに行ってきた。

どうやら、飛ぶ事はできるけど

沖縄が着陸できるかは飛んでみないと分からない、との事だった。

着陸出来なかったらUターンして出戻り。

しかし、その機会を失うと

また暴風域に入る為

次に飛行機が飛ぶのはしばらく先になる事は目に見えていた。

なので、8月4日の便に振り替えをして

我が家は決行する事にした。

朝6時頃の空港行きのバスに乗り込み、

約2時間かけて空港へ向かう。

うとうとしながら、空港に到着し

手続きを行った後に、朝ご飯やお土産を買い

搭乗手続きをした後に

飛行機に乗り込んだ。

しばらくすると、CAの案内で

Uターンする可能性のある便だと、伝えられた。

この便に乗っている人は、皆到着する可能性にかけていた。


空港を離陸し、しばらくは快適なフライトだった。

朝が早かった為、うとうとしながら

沖縄に近づくのを待った。

沖縄に近づくに連れ、雲はどんより分厚く

風や雨が飛行機の窓に打ちつけた。

沖縄本島が見えてきた。

さて?どうだ?

着陸出来るのか?

しばらく、旋回した後

意を決めたかの様に着陸体制に入るとアナウンスが流れた。


よっしゃー!!!

機長、がんばれ!!

と心の中で応援した。

徐々に急降下しながら

ガタンッと機体がバウンドした後に

滑走路に無事に着陸できた。


おぉ〜〜〜!!と私と旦那は喜んだ!

どん曇りの沖縄の空は、嵐の前の静けさで

異様な雰囲気だった。

その後はいそいそと、空港をタクシーで出発し我が家に向かった。


我が家はコンクリアパートなので

建物自体の被害はないだろうと思っていたが

何より心配だったのは停電だった。

まず、停電したら電気が使えないのはもちろんのことだが

水道も止まる。

また、真夏で窓を閉め切っているので熱中症の心配もある。

万が一、停電していたら逆にリスクをとって帰ってこない方が良かった。

停電は……

していなかった!!

奇跡…。

我が家のエリアは、停電をした場合最低でも2日以上はかかる。

今回の台風は、県のさまざまな地域で停電している為

見通しが立たなかったかもしれない。

家に着いて、ほっと一安心し

空港で買ったおにぎりを家族で頬張った。

食事を終え、午後になりニュースをつけると

また暴風警報が表示されていた。

食料は、帰省先でレトルト食品などを買って

スーツケースに入れてきた。

スーパーに行っても、台風用の食料品の棚がガラガラというニュースを見ていたからだ。

ふと、今日が保育士試験の合格発表の日だと思い出し

スマホでサイトへログインした。

マイページから、確認すると…

合格していた…。


おぉ〜〜〜〜!!

今日は、いろんな奇跡が起こる日だ…。

嬉しいけど、なんか疲れて

安心の方が大きかった…。

点数を見てみると、手ごたえがあった造形は

やはり点数が良かった。

逆に、音楽はギリギリ崖っぷちだった。

なんか、まぁ〜納得!!

でも、長年の目標が叶った瞬間だった。

31歳で保育の世界に飛び込み、

35歳直前の夏に達成できた。

確実に私の人生のターニングポイントになった。



…次に続きます☺︎








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