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2021年4月11日雪組千秋楽の7日間

7日間の記憶を貼り付けた個人的な日記です。
ツイートを貼り付けてとても重くて長いです。
忘れてしまうから、決して忘れないために。

1.Day1:4月11日(日)

2021年4月11日(日)13時30分、雪組東京宝塚劇場千秋楽。

祝福のツイートであふれていました

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『fff フォルティッシッシモ -歓喜に歌え!-』

すごい舞台でした…

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『シルクロード ~盗賊と宝石~』
『望海風斗サヨナラショー』
『退団セレモニー』

望海さんがいろいろ話してくださったおかげで幸せすぎて崩壊

この場面でぐだぐだになりました…もう胸がいっぱい

最高すぎるトップコンビ大好きです…

この場面も尊かったです

文末を「です」と「でした」で迷って望海さんがけじめをつけているから「でした」で送信したんですが、過去形で書いてしまったと思って心がちくちく痛かったのです。

ずっと心はひとつの舞咲りんさんの愛あふれるツイートうれしいです

スカパーさんありがとう

楽天TVさんもありがとうございました

その部分の見出し、うれしかったです

ニッカンさん、ありがとうございます

望海さん綺麗です

笑顔でうれしい

お手振りの指先がうつくしいです

お人柄が表れているお写真をあげてくださって嬉しいです

たくさんの美しいイラストかわいいイラスト拝見しました
みなさまありがとうございました
袴姿の美しさを心に留めておきたかったのでこちらのお二方を

望海さんは本当に美しいひとです

日付が変わるまで各種公式HPを保存していました。
『ファントム』の放送が始まったので観ていました。


タイムラインにはみなさんの感想や気付きがたくさん流れてきて、望海さんと真彩さんが「HOME」を歌いながらみつめあった時、目で会話しているような気がしたと書いてくださっているかたのツイートを拝見して「そうです!そうです!」と思いました。自分も観ていたけれど忘れていたことを書いてくださると記憶が増えて助かります。

トレンドに入ること自体が何かの達成を表すわけではないと思うのですが(日曜日の夜なので話題が分散してるのだと思います)、たくさんのひとがいまリアルタイムで望海さんに呟いている、あふれる想いをツイートしていることがこのような形に表れて、しかも「真彩ちゃん」「雪組大千秋楽」などのワードもトレンド上位に入り続けていることに、雪組千秋楽があたえたインパクトはものすごく大きかったことを感じます。こんなにもたくさんのひとがあの千秋楽を観たんだ…ツイートせずにはいられないんだ…と胸が熱くなりました。

2.Day2:4月12日(月)午前0時前後含む

大千秋楽を観たあとは、望海さんがたくさん笑わせて下さったこともあって、ふわふわと幸せな気持ちになっていました。

ところが日付が変わる頃になるとタイムラインでカウントダウンを静かに始めてらっしゃるのを見て急にがくぜんとしてはっと気付きました。
日付が変わると望海さんは宝塚雪組トップスターではなくなる。
タカラジェンヌではなくなる現実に直面して気が動転してきたのです。

これ書きながらと書いた後も嗚咽しました。泣きすぎて息ができなくなるほどで頭が痛くなりました。何がどうなって泣くのかわからない。でも1年前にきたぽっと出のわたしが泣く資格なんてあるのなんてこともぐるぐるしました。ごめんなさいとかいう。値しない気がしてくる。

ほとんど寝られないまま退団後の世界第1日目を生きました。
タカラヅカニュースでは千秋楽の様子を35分にわたり放送していました。ぼうぜんと観ていました。たった1日で世界が変わりました。

ツイートする気力もなく1日が過ぎていきました。

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庭のカラーが咲いていました。望海さんのお花。
退団翌日に咲いてくれて嬉しかったです。

3.Day3 :4月13日(火)

一問一答が公開されました

寝られなくて書いたツイート

タイムラインお目汚しごめんなさいと思いました

彩風さんと朝月さんの新しい雪組は応援したい。でも混乱してるんです。望海さんがうそを本当にしたかったとおっしゃって、本当になったのに、なぜ消えてしまうのか、心がついていけないのです。

真彩ちゃんとも心ひとつにあんなすばらしい舞台を作ってくださったのに…どこへどうしてなぜどこへ?

この日は若干遠方まで仕事に行きました。世界が全く変わらずに動いているように見えたり、それでも目に見えないところで地殻変動が起きているように感じたり、そもそも目に見えない感染症におびえて暮らしている世界ですから、ただごとではない徴候を街角に見つけようとアンテナをはりめぐらせながら歩いていました。
仕事先の近くにワンちゃんがいて、柵越しに暑いね寒いねバイバイと話しかけてたのが、今日久々に通ると亡くなったとの貼り紙がありました。手を合わせてさよならしました。バスに乗って、名前も知らないあの犬が、あの鳶色の瞳に何を映していたのかなと思うと切なくてひとりしゃくりあげて泣きました。誰にも見えない一番前の席でよかったです。どうして存在は世界から消えてしまうのかと思わずにはいられません。

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バス停のハナミズキがきれいでした
君と好きなひとが 百年 続きますように

【キャトルレーヴ梅田店】
帰り道は必ず梅田を通るので、キャトルレーヴ梅田店に行きました。

すべて存在を消されしまうと思い込んでいたので、退団したあともいらっしゃることに安心しました。店内は「そばにいて」が流れていました。お店の中はたくさんの優しさが感じられて、安心しましたし、心に沁みました。

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曇り空でも雪組カラーのきれいな空でした

4.Day4 :4月14日(水)

【タカラヅカニュースで袴姿のご挨拶】
望海さんとご退団のみなさまもの袴姿がとてもとても美しかったです。
解き放たれて洗われた姿だと思いました。美しかった。

彩凪さんの「ひとりですが」がこたえました…

【讀賣新聞の彩風咲奈さん記事】

タカラジェンヌのみなさまの言葉っていいですよねと改めて思いました

芹香斗亜さんは話すことばも書くことばも好きです

【「Music is My Life」の発見】
①東京宝塚劇場サヨナラショーについて気付かれたツイートを読んで

②大劇場サヨナラショー
退団記念Blu-rayのCMを見ていて、宝塚大劇場サヨナラショー「Music is My Life」の場面、望海さんがペンライトに感極まる瞬間、真彩ちゃんも望海さんの表情にすぐ気付いて客席を見てはっとしていることに気が付きました。コマ送りしてじっと観察しました。
真彩ちゃん
はだれよりも早く望海さんの表情の変化に気が付いているのです。ちなみにカリさんもコンマ数秒遅れてほぼ同時です。そしてすぐに望海さんに視線を戻して姿をずっと追い続けて、望海さんが「さぁ!」と客席を指し示したときのまあやちゃんは泣き顔です。
「歌い続けよう」で望海さんが一瞬まあやちゃんに視線を向けてふたりで見つめあっている時間がありました。とびはねていく望海さん真彩ちゃんは泣き顔で見送っているんです。なんてかわいい。
見られているから見ているのではなくて、見たいからずっと見ている…望海さんをずっと見てる真彩ちゃんの「大好き」が15秒間に凝縮保存されてて愛おしくてたまらなくてかわいいです。

【夜もタカラヅカニュースを見て】

確認できました…

望海さんにコール&レスポンス

真彩ちゃんに気持ちがながれこみます

柔らかいのにきりっとしてらっしゃるんですよね

彩凪さんの言葉が刺さって刺さってしかたありません

望海さんは、うそはつかないけれど、言葉を秘める方だと感じます
その秘め方は相手や周りの方々の気持ちをおもいやっての判断なのです


5.Day5 :4月15日(木)

【公式LINEスタンプ販売】
 買いました

【タカラヅカ・オン・デマンド プレミアムブラン】

「望海さんがいつも元気で幸せな気持ちで舞台に立たれますように。そのおとなりにいる幸せをかんじて信じてついてきます」
「どんな時も一緒に走り続けますように‼」

この日の15時に新着✨


6.Day6 :4月16日(金)

いろいろあってツイートする気力を喪って1日が終わりました

望海風斗さんの退団について、あるお方とお話してました。
退団されてしまいどうしたらいいのでしょうかと尋ねるわけでもなくつぶやくと「新しいひとを見つけなさい」と言われました。
この方の持論だというのは前から伺ってたけど、今聞くとえっと思って、そんなことはできないです、失礼じゃないですかと思いそう言いました。
「それが一番早くロスを快復できる。じゃなきゃロスでいるしかない」
「エリザベートのガラコンサートに出るじゃない」
そうです、ありがたいことに先のお仕事が発表されています。あの豊かな才能で必ずこれからもご活躍なさる方だし応援したいと思っております。でもそう頭で分かってても心がついていかないのです。

切り替えられない。新しいひとにも移れない。どこにも行けない。
「男役・望海風斗」はどこに行ってしまったんだろう。

出会ったタイミングを選ぶことなんてできない。わたしなんて1年前に来たばかりのぽっと出なのに泣く資格なんてないかもしれない。
しかも、もともとわたしの世界に望海さんは存在していたわけではないです。もともとはいなかったのです。出会ったのはつい最近です。でも存在しない世界には戻れない。もう戻れないのです。

タカラジェンヌのみなさまは天人天女のごとく美しく凛々しく、知的で理性的で情熱的で衝動的で、下級生の方々は細やかに舞台を守る天の如き存在で、上級生になるほどに菩薩の如く華麗な姿で舞い踊り、トップスターは如来のごとく舞台の中央で世界を統べています。すべての人が美しい。誰しも修行を積めば美しく磨かれ絶えず精進して天上の世界で舞えることを身をもって体現してくれる尊い存在です。

それでも、わたしにとっては、望海風斗さんでなければならないのです。
数百から数万分の1の確率でしか一致しない遺伝子の型のように、望海さんでなければならないのです。望海風斗さんだからこそここまで生きてこられたのです。

望海さんが、欲と憎悪と怒りが濁って澱んでみえる男を演じても、芸としての濁りは感じさせないのです。漆器の光沢が下地から顕れるように、最後には誠実で優しく温かいお人柄で魂の純粋さと魂の輝きが底光りする。だから狂気であれ死であれ、望海さんが演じると光り輝くのです。

望海さんと相手役の真彩さんがあの超越した次元に至るまで、どれだけの苦しみ悲しみがあって、どれだけの涙を流し、どれだけの想いをかわし、どれだけの時間を重ねてこられたのかと。笑顔で幸せですと語ってこんなにも柔らかな表情でみつめあって、至福のハーモニーを響かせてくださる奇跡をこの目でこの耳でうけとめたのに。

望海さんの存在感は“新しいひと”で補えるものではないのです。
美しくも凛々しい皆様のことがとても好きです。
でもそれは望海さんの代わりにはならないのです。

わたしの"最後"を奪ったのにどこに行ってしまったんだろうのです。
喪失感というよりは欠損感と呼ぶ方がふさわしいほどに、精神の一部が欠けた気がするのです。この欠損感が日毎に心を蝕んでいくのです。心が痛く録画した作品を観ようとして観られませんでした。

なんでこの気持ちをわかってもらえないんだろう、ていうか、慰めてくださったのだとわかっているのです。でもそっちじゃなかった。わたしひとりどうしてここにとどまっているんだろうとひとり絶望感に陥ってしまいました。

もともと謎の女的な声がきこえます。みんなそうだと思っているんですが違うのかな。「私をくいとめて」もそんな女性の物語で共感しました。あまりにも落ちこんで謎の女の「死は救いなの」のせりふが頭の中でぐるぐるしました。ルイのまねをしてこめかみに指ピストルをあてたりして紛らわせていました。死なないですけどあまりにもつらかったです。

「fff」のせりふってこういう時にぐるぐる回ります。

なんのために生まれてきたのだろう
苦しむためだ
人生に苦しみしかないとしたらなぜ生きてるんだ
苦しみためじゃなかったらおまえはなんで生まれてきたんだ
いいことなんて一つもなかっただろう
生きることは不幸だ

ひとつもないことはなかった
望海さんに会えてわたしは幸せだった
あの歌とあのお芝居が本物だったから、心の底まで沁み込んで悲しみを掬い取ってもらえて歌と共に空に解き放ってくれて救われたのです。出会えて幸せでした。

生きろーナポレオンのようにーと歌いながら机につっぷしてました。
だけど、へっとへと。泥に沈むように寝るのでした。


7.Day7 :4月17日(土)~

誕生日です。でも朝へとへとに目覚めた時にまた心の中の棘を思い出して、誕生日になんの意味がある?とぐれぐれにグレてました。
完全に雪原のルイ。生まれたことに何の意味がある?

買い物ついでにケーキを買ってね、祝ってくれたわけです。母が。
ありがたいことです。ごめんね。心がからっぼなの。
この母は退団してからのほうが活躍するわよと、私の嘆きを一蹴します。
ごもっともなんです。でもついていかない。なぜわたしだけこうなのか。
いろいろ思ったことも脈絡なく書き殴ってツイート。文章が整わない、すごく乱暴なツイートをしてしまいました。

風船がふわふわ飛んでいるのを見て誕生日だったわと思い出して。

23時57分にやっとのことでツイート。人目に付かないような時刻に。
なのにね、こんなにいいねしてくださる方がいるのです。びっくりしてしまいました。ブロック&ミュート推奨アカウントだと自分のことを思っていたのですから。

ひとがあたたかいです。
やさしいです。
わたしの周りもロールヘンとゲルハルトがたくさんいてくださるのでした。

しかもあのぐちゃぐちゃ書き殴り文章をよんでくださるかたがいました。

同じ気持ちで毎日います
この気持ちの混乱はすぐに解消するものではないと思ってます

と書いて送ってくださる方がいらして、涙が出ました。なんだ、わたしひとりではなかった。よくみまわすと、みなさんそれぞれにひっそりとさびしさをつぶやいてらっしゃる。静かだなあと思ったのはなにもきこえずなにもみえてなかったのかもしれない。

その方が、

望海さんならまた新しい希望を持たせてくれると信じるようにしました。
きっとこれからも進化していくの望海さんに救われると思うんです。そのために、望海さんのファンとして恥じないように日々生きたいです。

と書いてくださってて、そうだったと気付きました。

こんがらがっていたのは世界が壊れた気がしていたからかもしれません。壊れてないよ、今から始まる世界もあるよ、とそれを信じてみよう、と教えていただきました。

でもやっぱりさびしい。

太陽の光や風を感じようとするだけでも心にエネルギーが戻ってくるかもしれません。つらい時は泣いたらいいです。さみしいものはさみしい。でも一人じゃないですから、またお話しましょう。

ある方が書いてくださった言葉もまた思い出して、
ああ、そうだったと思うのです。
本当にいろんなかたに支えられています。あたたかいです。
ありがとうございました。

ひとりだと思い込むな。絶望するな。
このことを忘れないためにこの長文のnoteをまとめました。
忘れないで。

ちょっと前の自分が自分を納得させようとして考えた理屈です。

やっぱり頭でかんがえた理屈でした。

望海さんがもうここでいいと思って止めた時間です。
それ以上望んだらばちがあたると思って止めることを決めたのです。
それをきちんとうけとめるのも大事なんだろうと思います。
でもまだ時間がかかります。

たぶん、わたしは、望海さんの時間だけではなくて、望海さんが存在した空間を心から愛していたと思うのです。望海さんがいて、まあやちゃんがいて、彩風さんがいて、彩凪さんがいて、朝美さんがいて、にわさん、まなはるさん、まちさん、カリさん、綾さん、縣さん、彩海さん、諏訪さんがいて、沙月さん、カレンさん、愛すみれさん、みちるちゃん、ひまりちゃんがいて…、ちょっと全員書き切れないですけど、みんなの雪組が好きでした。最初はなかなか覚えられなかったけれど次第に覚えて、繊細できめこまやかで優しいお芝居をする雪組生さんと、まんなかで激情を迸らせている望海さんと、対峙したり寄り添ったりして支えている真彩ちゃんと彩風さんの舞台が好きでした。

これが雪組さんそのものでした。わたしは過去の日本をみつめる仕事をしているので、このような宗教的な世界観を表した絵図にはなじみがあります。文献でみていたこの絵図が、雪組さんの舞台で、まさに自分の目の前に出現していることにびっくりしたし、その美しさに心うばわれたのです。こんな美しい舞台をみられて幸せだと感じました。

望海さんをまんなかにして、みんなが輝いていた舞台が心の救いでした。
それが喪われることに耐えられない欠損感を感じたのだろうと思います。

でも喪われるかどうかはまだわからないですよね。早霧さんから望海さんが引き継いだように、望海さんから彩風さんが受け継ぐ。宝塚歌劇はそうやって続いてきたことを、わたしはまだ慣れていないのでわかっていないのだろうと思います。

7日間でここまできました。
これからの日々でわかっていけたらいいなと思っています。

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