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通販のSEO対策|記事やスタイリングコンテンツで更なる集客獲得へ

この記事では、主にファッションやアパレル小売の、通販サイトについて、課題と運用改善ポイントをお伝えします。

新型コロナウィルスの影響によって、実店舗を閉店し通販事業に舵取りをし始めた企業も多いと思います。

緊急事態宣言が解除され、店舗の営業も正常化し始めましたが、通販サイトの売上は上がっているけど店舗の売上が落ち込み、会社やブランド全体としては収益がダウンしている、、と言う事はありませんか?

お店での販売や売上促進は得意だけど、通販サイトでは何をしたら良いのだろう?とお悩みの方は、この記事を一読頂くことで、今までの販売や接客の強みを通販事業に生かしつつ、新しいフィールドでの継続的な活躍が見えてくると思います。

小売業の根本的な課題:アパレルに限らず全業界で共通です

下図は総務省が発表している2065年までの日本の人口推移の予測になります

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出典資料:総務省統計局「国勢調査」「人口推計」,国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成29年推計)」
https://www.soumu.go.jp/main_content/000573853.pdf


表を見てわかると思いますが、我が国の人口は既にピークを超えて、減少路線に向かい始めています。

これはどの産業でも将来的な課題として「ユーザーや顧客数の減少」と「労働従事者の減少」が当てはまり、もはや国内では解決が困難な問題となっています。

ここでは、経済のマクロ的なお話をするつもりはないのですが、まずアパレルや小売業が抱えている根本的な最大の課題は「顧客の減少」である事が言えます。

知っている事とやっている事のギャップ

日本の人口減の課題なんて、小学生でも知ってるよ!と主張する方もいると思います。

ここでフォーカスしたいのは「根本的な課題は人口減」と言う事です。

顧客は色々手を尽くしても少しずつ減少して減っていきます。

特に「ファッション」と言う年齢やトレンドを扱う商材を販売する業界では、顧客の趣味嗜好が年齢やライフスタイルと共に変化していくため、年齢やターゲットを絞った「尖ったブランド」ほど顧客のライフサイクルが短くなっていきます。

そのため、既存顧客の育成と同時に「新しい顧客」を獲得し続けないと、いつか日本の人口減の進行に追いつかれて、企業やブランドが立ち行かなくなっていきます。

筆者も現役時代も独立起業後も、アパレルや小売業に関わる時間は多くありますが、ほとんどの会社で週始めに「検証会」を開催し「今週の実行方針」を確定し、指示書を作ったりお店に行ったり、メルマガを作るなどの「実行」を行う、といった一連のサイクルを目にします。

ただ、この一連の流れの中で「新規顧客を獲得する」と言う施策や検討がほどんどされていないのが現実です。

お店に関しては「ウィンドウディスプレイ」を変更したり「レイアウト」や「販促POP」の変更をしたりなどの施策は、店前通行客から新規顧客獲得の可能性はあるので良いと思いますが、通販サービスはサイト内のケアしかやっておらず、なかなか新客獲得のアクションが取り切れていないのが実情だと思います。

お店もユニクロくらいお店が、どの地域でもあるレベルで店舗数があれば良いですが、お店のある立地の商圏や施設の「店前通行客」にしかアプローチされておらず、広い意味で言うと「新規顧客の開拓」が十分にされていないと言う事が言えます。

新規顧客獲得のためにやっていく事(通販編)
SEM対策とは?

SEM対策というインターネット広告の施策は聞いた事はありますか?

ここでの詳しい説明は割愛しますが、大きく言うと2つの施策を含んだ意味になります。

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ウチのブランドはインターネット広告も出してるし、検索ワードも1位だよ!

このような企業やブランドも多いかと思います。もちろんこれも費用と労力をかけて積み上げた結果ですので、集客の施策としては大事にしていくべきかと思います。

ここでもう一度思い出して頂きたいのが「新規顧客の獲得」に影響を出しているか?と言う事です。

ほとんどの企業が「ブランド名」と「ブランドビジュアル」、「キーアイテム」を打ち出ししたディスプレイ広告や、検索ワードでSEM施策をしていると思います。

ただ、これでは自社のブランドを知らない方とのインターネット上の接点が殆どない状態だと言えますので、新規顧客の獲得のためにはプラスアルファの施策が必要となってきます。(もちろん新しいユーザーがこの広告を目にする事がゼロではありません)

新規顧客獲得の検索切り口

こちらは、ファッション通販モールの雄、ZOZOタウンさんの「ZOZO」に連なる関連キーワードのサジェスト結果です。

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この結果から、ZOZOタウンにはブランドの商品を目的にお買い物をされる方の他に、ブランドが第一位の優先ではなく「欲しいアイテム」を検索してくる人が多いと言えます。
※図の例で言うとワンピースやデニム、ガールなどのキーワードです

広告を出す事例で例えると「●●ブランドがおすすめする新作ワンピ」ではなく「結婚式でも使える愛されワンピ5選」で広告を出してリーチしたお客様が新規顧客となります。

ほとんどのブランドが「商標ワード」と言う、商品名やブランド名指定で検索してくるケースが多くなっていますが、世の中の検索ボリュームとしては商品のカテゴリーや用途などのキーワードの方が圧倒的に多くなっています。

そのため、通販サイトにおいては、従来の商品ページを追加更新する以外にも「トップス」や「ボトムス」などのアイテムカテゴリーに対してもSEO対策をして、ロングテールのキーワード獲得を狙っていく事が有効になっていきます。

また、スタイリングやスタッフレビューなどをECサイト内のコンテンツで実施している企業も多いですが、従来のままだと「ECサイトを既に知っている顧客のための追加情報」で、サイト内回遊施策で終わってしまいます。

スタイリングやスタッフレビューなどのコンテンツを作ったら、SNSにも投稿して拡散を狙ったり、商標ワード以外の検索ワードを「タイトル」や「見出し」に入れて、SEO対策に影響を出せるようにしていく事が望ましいと言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ECサイトは、有料広告やブランド認知を広告施策のメインで行うと、思った以上に広告費用がかかってしまいます。加えて、競合も実店舗よりも数倍も多い状態と言えます。

冒頭でお伝えした通り、ファッションやアパレル業態に限らず、根本的な事業課題は「ユーザー数の減少」になりますので、既存顧客を大事に育てつつ「新しい顧客を獲得」する重要性は理解できたでしょうか?

・ブランドや商標ワードだけでなく広く集客できるキーワードを見つけよう
・商品だけでなくカテゴリーも育てよう
・サイト内回遊だけでなく、新しいお客様への発信を心がけよう

即効性は低いですが、従来のECの運用業務に、これらの視点を組み込むだけでジワジワと集客効果を上げていく事が可能ですので、是非とも取り組んで見てください。

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