4th Track_question+first+ski(はじまりはいつも問い)

スキーには「外向傾(がいこうけい)」と呼ばれる姿勢がある。
進行方向に対して上半身が外側を向く「外向」と、
体を外側へ"く"の字に傾ける「外傾」を組み合わせた形だ。
ターンするとき、遠心力に耐えながら外足に乗りこむために、
この姿勢が重要となってくる。

ところが、外向傾の姿勢でターンに入るのはダメとされている。
一定以上のスピードでターンに入ることで遠心力が発生し、
それに耐えるために必要な姿勢だからだ。
ターンが先で、耐えた結果としての「外向傾」。
形から入る先行動作を良しとされていない。


tableauホワイトペーパーにある、はじめの一言がこれ。

質問から始める

視覚的分析のベストプラクティス

"初めてのTableau : Bronze Demo"でも、同じ内容に触れていた。
tableauは多彩な機能で数値を見える化してくれるが、
それらは手段であって、解決すべき課題が先なのだ。
DATA Saberの技術試練ではたくさんの設問があるが、
それらは課題を解決する手段を身に着けるため。

データ分析がしたいのは、何かの課題を解決したいから。
課題がなくとも、自身の立ち位置を相対的に確認したいから。


それでも「外向傾」の知識を身に着けたスキーヤーは皆、
(自分自身を含む)
形を作ってから、ターンに突っ込んでしまう。
覚えたことは試してみたい。
もっと上手くターンできるのならば、知識を使ってみたい。
その姿勢の意味は、言葉としては知っていても、
まだ体感したことがないので、分からない。

tableauをはじめたばかりのころ、
publicで"business dashboard"のような単語でよく検索した。
どのようなことができるのか知りたかった。
きれいにできているダッシュボードを真似たかった。
ダウンロードしてみて、一見シンプルに見えても、
たくさんのシートの組合せでできていて驚いた。
知見を得られる過程になった気もする。

そのままいくと、見栄えのする、
アクションてんこ盛りのダッシュボードができたかもしれない。
関わる人の数名からはスゴいね、の言葉が出たかもしれない。
しかしそのダッシュボードで伝えたいことは何なのか。

すぐに誰かに聞きたくなってしまうが、
まず改めて自分自身で答えを出さねばならない。
課題の本質と向き合い、そもそも何故これを作るのか、
何が求められているのか、を再認識しなくては。
自分の答えに基づいたダッシュボードをつくり、
それから意見を求めていこう。

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