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【読書感想文#25】 あの子は貴族  著者:山内マリコ

面白かった!

理由は3つある
①日本の全く違う世界の話
②日本は階級社会
③自立して生きるという事

この話は東京が地元で東京に代々土地がある元華族だったり親類に政治家がいたりするような家族が出てくる上流階級が中心の話。その中の華子といういわゆる箱入り娘の婚活、結婚、離婚、離婚の1年後と話が進んでいく。

面白かった理由①
日本の全く違う世界の話

この話の冒頭は正月の元旦に帝国ホテルで食事会をする華子の家族の描写からはじまる。それを皮切りに東京が地元でしかも上流階級の全く別世界が垣間見える。

熊本が地元の自分には新鮮で、いつか行ってみたいな!という思うホテルのラウンジで食事をする事が自分でいうところのファミレスやスタバに行くぐらいの感覚の上流階級の人達の話でそんな人に出会った事がないから全く違う価値観や全く違う悩みなどが読んでいて面白かった。

面白かった理由②
日本は階級社会

日本は格差社会なのではなく階級社会だ。という表現がある。この本を読んでいるとその事がよりリアルに感じられるし少しだけその意味が分かりその世界を垣間見れた。面白かった。

面白かった理由③
自立して生きるという事

主人公の華子は根っからのお嬢様で箱入り娘だった。東京の名家に生まれ何不自由なく過ごし上流階級の教養やマナーを身につけ大衆居酒屋などには入れない様な育ちの女性だ。そんな華子はなんの疑問も持たずに結婚して家庭に入る人生が幸せだと思っており婚活をする。そしてこれまた名家の彼と出会い結婚する。その結婚するまでの過程で田舎から東京に出てきて自立して生きている大人の女性の美紀に出会う。

結婚したら幸せだと思っていた華子は高級マンション広い部屋で夫に放っておかれる生活に耐えられなくなり美紀に相談する。その中で自分の中での何かが固まり離婚する。その離婚にあたっては自分の実家からも夫の実家からも大反対をされるがはじめて自分の意見を押し通し離婚する。

最後の章は離婚から1年後が描かれているがその時の華子は親友の仕事をマネージャーとして手伝っており自立した女性になっていた。そうなってさらに以前の自分がいかに実家の言いなりで結婚生活に理想を求めフワフワしていて自分がぬるま湯に浸かって生きてきたのかを思い返す。

いろいろ面白かった。

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