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仕事を選ぶわけってそんなに大事?

#この仕事を選んだわけ  ってタグで書くことじゃないかもしれないけれど、転職して中小企業の人事をやっている今、タイトルの問題提起について考えざるをえなかった。

私は大学卒業後、文系ながらなぜか就職先で技術職に配属され、そこから逃げ出すために転職活動をして現職に就いた。転職後ずっと採用含めた人事周りを担当しているけれど、なんで未経験かつ当時のスペックで入社できたかはいまだに謎。

とはいえ、採用担当として候補者と社内をつなぐにあたり、「当社応募へのストーリー」はめちゃくちゃ意識している。

私みたいに逃げの動機で転職することは否定しないけど、中小企業で1人増やすことによる社内への影響は意識せざるを得ないし、逃げた先がさらなる地獄に思えて早期退職、なんて誰も幸せにならないからだ。

だから所属組織における私の責任、そして採用時点で関係者全員が幸せになれる確率の高さ、という2点で、転職活動中の人には明確な転職動機ストーリーを作ってほしいなんて思ってしまう。

でも、これはあくまで「人事の私」的見解だ。肩書のない私は、少なくとも自分に対して「きっかけは何でもいいけど次がないなら継続に腹くくれ」って思っている。

例えば、橋本麻里『かざる日本』に書かれた伊勢半本店の職人の話。現在この会社で紅製造に携わっている社員2名は一般採用で入社してきたものの、入社後の適性判断によって職人枠へ配属されたとのことだ。(橋本麻理(2021)『かざる日本』p.44 参照)

正直、私は現職の組織や担当業務に適性があるとは思っていない。他社が私にやってほしいと思うことがあって、私にできる/できそうなことがあって、それらを遂行することが死を考えるほど苦痛ではないだけだ。そして、今の所属を離れてでもやりたいことを持っていないってのはかなり大きな理由だ。

ゆえに、どうしてもやらねばならないことができたり継続が不可能にならない限りは現職をつづけてやる、それが私の現在の覚悟だ。

話を #この仕事を選んだわけ に戻そう。私は前職から逃げるために転職して、次の転職先を本気で考えるような状況じゃないから腹くくって現職継続を選んでいる。これ自体は前職に比べたらある意味幸福なことだと思う。

ただこれは本当にたまたまのケースで、ある程度社歴を重ねたから思える結果論だったりするから、今の所属を離れるのであれば他人に説明するために #この仕事を選んだわけ を考えると思う。これは会社員継続するしないにかかわらずやるんじゃないかな。

だから「現状が嫌だけどなんとなく次に会社員の選択肢が欲しい」って思ってるのであれば自分用の #この仕事を選んだわけ はそんなに大事じゃないと思う。まあ、これはあくまで個人的見解にすぎないのかもしれないけど。

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