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趣味人間万歳!【プロレス編】(19)格闘探偵団バトラーツ

99年11月、プロフェッショナルレスリング藤原組に分裂騒動が起きました。分裂、と言いますが、藤原喜明以外の全選手が退団したのです。

その退団した選手達で結成されたのが「格闘探偵団バトラーツ」でした。

バトラーツには、UWFとも藤原組とも違う、他のUWF分派とも違う魅力がありました。

無名の若者達による「バチバチ」と呼ばれる戦いはフレッシュで、かつ迫力がありました。
そして何と言いますか、バトラーツには「明るさ」がありました。
シリアスな試合を展開する一方、「チーム・タコ(池田&小野)「チーム・ラブ・ウォーリアーズ」(大塚&ヨネ)などコミカルなタッグチーム名をつけたり、事務所に居ついた野良猫に「ガッチリ」と名前を付けて飼い、グッズを作って販売してしまうなど、お茶目な面があったことも面白かったです。

またバトラーツの選手は多団体にも積極的に参戦していました。
田中稔、モハメド・ヨネ、アレクサンダー大塚はリングスに出場。UWFの血が流れていることを示しました。

大塚はPRIDEにも出場。マルコ・ファスに勝ってしまうという大金星をあげるなど活躍しました。

驚いたのは、船木勝一が「みちのくプロレス」に参戦したことでした。
U系の選手がルチャリブレの団体に出て、果たしてどんな試合を見せるのか興味津々でした。
団体のカラーに馴染むのは早く、やはてジョニー・バレットや、レフリー島田裕二までもが出場。場外乱闘中にレフリー島田がシュートサインを出しているシーンには笑いました(笑)
最終的にはバトラーツとみちのくプロレスで合同興行を開催するなど、友好関係を築きました。

特に好きだった選手は、まず日高郁人。「井口ボム」「井口式バックドロップ」は面白い技で、動画を何度も見て研究したりしました。
そして田中稔。リングスでの活躍など、若者らしいハツラツとした試合が好印象で、ルックスも良くファンの多い選手でした。

後に各団体でジュニアのタイトルを総ナメする田中稔選手ですが、実は最近、田中選手とお話しする機会がありました。
地元奈良で開催された空手大会の中で、プロレスの試合が1試合組まれることになり、それが田中稔vs池本誠知でした。
そしてなんと!僕の元に、その試合の実況解説をして欲しいとの依頼がありました。
ド緊張でロクに喋れませんでしたが、試合後のロビーで田中選手と遭遇。サインも頂くことが出来ました。

余談ですが田中選手の奥様も僕はファンでした。(元レスラー・府川由美)

またバトラーツでは色々な企画を打ち出していて、その1つとして埼玉県越谷市に一般の人も入居出来る合宿所を開設したのでした。
選手も同居し、食堂完備で白米食べ放題の牛乳飲み放題、トレーニングジムも利用し放題という内容で、正直半分くらい本気で入居を考えました。(笑)

好調に見えたバトラーツでしたが、ZERO1参戦をドタキャンしたあたりから空気が怪しくなり、試合を観に行くと客席内をネズミ講の勧誘がウロウロしたりするなど、末期感が漂ってきました。

案の定、バトラーツは活動を休止することになるのですが、所属各選手はその後も各団体で活躍しました。

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