「来年も一緒にいようね」という呪い

「今年もありがとう、来年も一緒にいようね」
「あけましておめでとう、今年もよろしくね」

ホストとのこんなLINEが飛び交う元旦、これは希望的観測であり呪縛の言葉だなと思う。

人間関係が水のように流れる水商売で、「来年も一緒にいようね」なんて無責任で嬉しくて苦しい呪いがあるだろうか。

「来年も再来年も一緒にいてね」みたいな言葉、軽々しく言わないでほしい
約束だよ、とか言わないでほしい。

「ナンバー上がるまで」みたいな果てしない未来よりも1年後は近いかもしれないけど、でもやっぱり遠い。

その約束を守るために、お金をいくら使わなきゃいけないのかなとか、来年は隣にいれるのかなとか、最後まで支えるんだとか。

お金を使わなくなったら切れる関係なのに、来年を予約されたり、クリスマスとか年越しとかのイベントを一緒に過ごそうって約束すると、ついていかなきゃって苦しくなって、なんだか苦行の後のご褒美みたいに感じてしまう。

楽しくて楽しくて、気が付いたらクリスマスも年越しも君が隣にいたね、って笑いあえるような関係がいい。

だから、約束なんてしない。お互いがお互いを必要としていて、楽しかったら多分、大切な日に私はあなたと一緒にいるから。

だから、私は「去年はありがとう」「今月はありがとう」しか言わない。

未来の関係性への投資ほど、不明瞭で不安定になることはないから。

来年も一緒にいようね、なんて約束をするくらいなら
明後日一緒に初もうで行こうよ、って誘ってほしかったな


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