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昼下がりのとうふ

ひとりでゆっくり飲みたい時、通し営業の店ほど心強いものはない。昼の混雑がおさまった14時半すぎによく訪れていたのが「銀座の三州屋」である。半休を取って勤務先から向かうとちょうどそんな時間。近隣に2店舗あり本店と支店だというが、自分が訪れるのは一体どちらなのか実はよく分かっていない。かつて、初訪問という友人と店で待ち合わせしたとき約束の時刻をだいぶ過ぎてもやって来ず心配で電話したら、看板が目に入らず入口前を何度も素通りして行ったり来たりしていたという。私がひいきにしているのは細い道を奥に入った方の店だ。

ここでもやっぱり豆腐が欠かせない。通年で名物・鶏豆腐、冬場メニューにあれば牡蠣豆腐!あとのオーダーはゆっくり吟味。まったり手酌を楽しみつつも夕方のお客が押し寄せる前に店を出るように心がけている。バトンタッチ。私なり昼下がり客の矜持である。

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