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電子ピアノは「楽器的要素が最も少ない楽器」

メーカーでもサービス業でもその中でも「原価構成が高いものが企業が競争優位を獲得するため」の要素と考えているのは当たり前だ。
例えば味を訴求する飲食店などは素材に拘り原材料費が高いとか普通にある。

さて電子ピアノについてのそれは何か?

音質?鍵盤の弾き心地?

この辺りは電子ピアノメーカーがごぞって訴求していることである。

しかし私はそれは「家具的視点でのカラーバリエーション」であると考える。

例えば、所謂エントリーモデルと呼ばれる売れ筋の据え置き型であればヤマハのARIUSのYDP-165は4種類、河合のCN201も4種類、カシオのPX-770でも3種類のカラーバリエーションとなっている。

SKU(Stock keeping Unit)すなわちカラーバリエーションを増やせば増やすほど生産、在庫管理、販売といったあらゆる面で1製品あたりのコストが上がる
さらに不良在庫も増える可能性も高い。
複数のカラーバリエーションなんかやめて黒一色にすればコストも不良在庫リスクもぐんと減る。
しかしそうまでしてもカラーバリエーションを増やす理由。
それは、電子ピアノメーカーがもっとも重要なのか「家具的要素としての部屋との調和」と考えている事からだと思う。

要は音とか弾き心地とかそういう事を重要視する人にとっても重要でないないカラーバリエーションにコストをかかっている。
いや、音や弾き心地なんかより見栄えを優先する人のほうが圧倒的に多い証拠他ならない
にも拘わらず、電子ピアノメーカーは「グランドピアノの音があ、弾き心地があ」と叫んでいるのは実際のコア層の消費者心理と乖離していて滑稽だと思う。

まあシンセやステージキーボードなんか殆ど黒一色だろう
(KORGのマイクロコルグやヤマハのMXなど一部の例外はあるが・・)

いやギターとかは複数の色があるだろう!
そう反論する人もいるかも。
そう言っても、ずぶの初心者でない限りが色はいいけど音やネックなどが自分に合わない場合はまあ買わない。
色や形で選ぶのはサウンドハウスの超初心者向けセットを買う人ぐらいじゃないの?

いずれにしても電子ピアノが楽器が一番重視すべて点、すなわち音や弾き心地よりも見た目を優先させている点は否めない事実であるだろう。
電子ピアノは「楽器でない」とまでは言わないが「楽器的要素が一番少ない楽器」と言えるだろう

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