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GHS鍵盤とGH鍵盤の違い

さて、Pシリーズにおいては、そこそこ評判のよかったGH鍵盤がGHS鍵盤となって不評だったのは当時の価格コムの口コミを見ても明らかであるが、一体、何が変わったのか?
口コミの多くは、鍵盤が軽くなったというものだ。
また、大手楽器店の他社のエントリーモデルで利用されている鍵盤との比較も非常に低い。
   重さ  弾き心地 連打性 クリック感
GHS  B   B       B     ×
R社  A   AA        A       ○
K社  A   AA        A    
一体、何が変わったのか?
着目すべきは、本体重量の変化である。
GH鍵盤からGHS鍵盤に変わった時に16キロから13キロへ、なんと3キロも重量が軽くなったことである。
電子ピアノの鍵盤ユニットは全体に対してのかなり部分の重量を占める。
すなわち鍵盤ユニットの重さが相当軽くなったのである。
ヤマハは鍵盤ユニットの構成部品の軽量化と言って具体的な内容は明かしていないが、まず鍵盤長を短くなっている
実際に分解して計測したわけでないが、ネットにあるGHS鍵盤画像を分解した画像を見るに、どうもGH鍵盤に比べて3~4cmは短くなったとも見える。
当然、グレードハンマーなる針金も短くなり重量は軽くなる。
またスプリングのバネからポータトーンに使われているプラスチックのバネに変更しているらしい。
このあたりが、GHS鍵盤が軽くなったと言われる原因ではないかと思う。
また鍵盤の自重を軽くなったためにそれを補うためにバネ感が強くなり、それが安物キーボードを彷彿とさせる安っぽい感覚につながっているのではないとかと思われる。
余談ながらカシオの電子ピアノの鍵盤も相当短い。
GHSと同等ではないかと想像している。
そしてそれ故にカシオを批判する人は、奥が弾きにくいと言う。
確かにカシオの鍵盤は短いが、バネではなく鍵盤の自重で鍵盤を戻す方式にしている。そしてある程度の鍵盤の重さが感じらる。
結果的に黒鍵の奥が弾くにくくなるのは当然だと思う。
そのような指摘はGHS鍵盤ではあまりないのは、「GHS鍵盤が全体的にずば抜けて軽い」からである。
鍵盤全体が軽くて、おおよそグランドピアノとは程遠いものであるのに、高音と低音で重さを変える意味がどれだけあるのだろう。
某楽器店の評価はヤマハの鍵盤内についても、されておりこれを見てもGHS鍵盤が圧倒的に評価の低い鍵盤であることは明白だ
                重さ 弾き心地  連打性 クリック感 センサー数 エスケ
GHS       B   B    B    ×    2             × 
GH3       A   A    AA    ×      3             ×
GH3X       A   AA     S     ○    3             〇
NWX      S     AA     S     ○    3              〇
NWX88リニア  S   SS     S     ○    3              〇

ヤマハは公式にGH3によって連打性が上がったと言っているので、裏を返せば「GHSが連打性に圧倒的に弱い」ことが明白である。
また白鍵の仕上げについても、もはや殆ど電子ピアノがどんな安物であって表面加工が「象牙調」となっているが、GHS鍵盤は象牙調ではなく、つるつるとした感触のプラスチック感の強い鍵盤である。
これについてもヤマハは汗ばんだりした際の滑り止めに象牙調は役に立つと言っているから、これについても「GHS鍵盤は汗ばむとツルツルすべる鍵盤」だと言っているのに等しい。

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