私はAppendixで出来ている

Appendixが多い、とよく言われる。Appendix、付録。

論文であれば本文には載せない、本筋とは関係ないデータとして付けることがある。私の話はAppendixだらけ。付録だらけ。


今日は、今年度の研究報告書用の資料がある程度の形になったので、上司に投げた。それはもう投げた。

家に帰ってきてから考えると、やはりAppendixだらけの報告書になってしまっていたように思い始める。明日、何と言われるだろう。

Appendixばかり書いてしまうのにも、理由があるのではないか。Appendixこそが、自分が本当にやりたいことなのではないかな、などとそんなことを思う。

今の研究はどちらかというと分析手法構築、みたいなところが大きいけれど、自分がAppendixとして書いてしまっている部分は、マテリアルサイエンス的な部分だったりする。学生の頃の専門にこだわる、というわけではないけれど、元々は無機材料合成の研究をしていたし、研究という道を選んだのも化学系を選んだのも、そもそも理系を選んだのも、マテリアルに関わりたいからだったと、今更ながらに思い出す。

自分の、無意識の願望には逆らえないのだろうか、なんて。最近また、どうにもならないことが頭に浮かぶ。それも無意識の願望なのだろうか。ホンモノだったもののことを考えても、もう苛立ちすら覚えるだけだ。どうにかする方法、なんてものはないこと、とっくに分かっている。くしゃくしゃに丸めて、ゴミ箱に捨てられたらいいのに。

ここに書いたことだって全部、人生のAppendix。本筋とは関係ない物語。見落とされるもの、見向きもされないもの。Appendixこそが大事な時だって、あるのかもね。

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