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無色とは言わせない

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詩集。誰でも観られる。しかし更新頻度低め。
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2022年12月の記事一覧

墜落

愛は重力
ともするならば
やはり我が生は人の為などにない
さするば暴力
景色は少しずつ項垂れる
音を立てて
空が虹んでいく
幸にも不幸にも
大変に短い夜であった
人を救うのは暴力か
いやしかしと振るう手が
指し示す無実
我こそはと手を挙げた彼や彼女を
一人ずつ撃ち殺して
ここに立っていた木か何かを
尊みやがて墓になれ
愛がそこにあったと
呟いて