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中国の若者は何にお金を使おうとしているのか

央視財経新媒体が《中国美好生活大调查》と共同で中国青年消費ビッグデータなるものを発表しました。これによると、2021年の消費について、18-25歳の間の若者の消費ランキングのトップ3は旅行、健康、教育研修となってます。

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調査によると、若い世代、俗にいうZ世代は絶対的に旅行消費の主力であります。Z世代という用語の定義は決して明確ではないのですが、一般的にZ世代とは、1996年~2015年までに生まれてきた世代を指す言葉で、アメリカで生まれた概念とのことです。ここでは調査レポートに沿って18-25歳の若者たちをZ世代としましょう。


Z世代のうち、その3分の1以上が旅行に出たいと考えています。他の年齢層を見ても旅行に対するニーズは強いのですが、この1年ほどコロナのために動けなかったことにより積もり積もった気持ちがもたらしたものであるといえるでしょう。

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さて、若者が最も行きたい旅行目的地はどこか。そのトップ5を見ますと、北方都市は一つも上がっていません。トップは成都、その後を重慶、上海、杭州、厦門と続きます。この5都市全てに行ったことがありますが、旅行目的で行ったことのないには重慶。旅行で行くとまた印象が違うかもしれません。

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若者の2021年消費ランキング第2位は健康です。アンケートによると、2020年に健康に対して消費したと答えた人が25.75%、そして2021年に消費すると答えた人が33.27%です。ここで言う消費するというのはあくまで優先的に消費すると、あ消費したいという意味ですが、ざっと7.5ポイントの上昇であり、健康に対して消費しようというマインドがあることがわからいます。近年の若者にとって、健康の占める位置は非常に大きなものとなっているといえます。若いので健康面での問題はそんなにないはずだと思うのですが、それでも健康を気にするというのはよりグッドシェイプな体を作りたい、健康的でありたいといった、心の余裕があって初めて湧き出てくるニーズに基づくものであるといえるでしょう。

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この調査の中で、18-25歳の回答者の健康観念に対して調査を行ったところ、18-25歳男青年は緑色食品(自然食品)購入、ワクチン接種、滅菌商品の買いだめにより、自らの健康状態をキープし、18-25歳女青年はフィットネス、定期的な健康診断と合理飲食/規律生活の強化を通じて自らの健康状態をキープするという結果がみられてます。95後男生の健康観念はやや受け身、女性のほうが主体的なようですね。
そして、消費ランキング第3位は教育研修です。教育研修というとわかりにくいですが、日本語的に言うと自己啓発ですかね。中国の若者たちも自己啓発には積極的なようです。重視するのは学歴の向上、その次が職業技能、もっと言えばこの二つがそろえばなお良しと考えているようです。またこの調査結果の中で18-35歳まで幅を広げて消費ランキングを見ますと、都市による消費の好みがみられたとのこと。こんな感じです。
よその世界を見たい!旅行でお金を消費したい:ハルピン人
自分が一番大事!健康にお金を消費したい:済南人
向上心!自己啓発にお金を使いたい:太原人
時流についていきたい!デジタル製品にお金を消費したい:天津人
楽しみたい!文化娯楽(エンタメ)にお金を消費したい:瀋陽人
住宅購入第一!住宅購入にお金を消費したい:杭州人
面倒なことはしたくない!家政サービスにお金を投入したい:海口人
健康一番!フィットネスにお金を投入したい:西安人
安心第一!保険にお金を消費したい:鄭州人
燃えてるかー!気合いだ気合いだー!:アニマル浜口
消費財を販売している企業であればZ世代をターゲットにしているところも多いかと思います。ご参考くださいませ。

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