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100の言葉より、1分間のハグを。

わが家には3人の子どもがいる。
10歳、7歳、5歳。
それぞれ個性は違うものの、やさしい子達。

やさしい反面、気が弱い。
周囲の言動ですぐ傷つきやすい。
僕に似たのか。

彼らの表情を見れば、今日がどんな日だったのか大方分かる。
特に長男は分かりやすい。
ついこの前まで、よく泣いて帰ってくることも多かった。

だいたい察しはつく。
またサッカーでたくさん傷つく言葉を浴びてきたのだろう。

「パパ、もうやめたい・・・」

この一言に親としてどう対峙するか。
愛をもって厳しく突き放すか、優しく受け入れてあげるのか。
世の親たちは子どもへの言葉を迷いながら、日々子育てしている。

僕も未だ迷子のひとりである。


日頃、他者にアドバイスを偉そうに言っている自分の、子育てにおける無力さに、ほとほと情けなくなる瞬間は多い。

そんな折、出会った一冊。


要は、『親はもっと子どもをナデナデしよう』
この一行に集約される。

スキンシップの多さが、安心という土台をつくる。
人は安心という土俵があってこそ、困難にもチャレンジしていける人間になる。(大人だってそうかもしれない)


その理由が、感覚的ではなく、数々の科学的な裏付けを元に展開されているので説得力がある。


たしかに幼い頃、お腹がいたい時に母の手が何よりの薬だったこと。
抱きしめられることの安心感。
そこから沸き上がってきた勇気。
コチョコチョし合う時の不思議な幸福感。

今でも不安な時に、自分で腕や手をナデナデするだけでフッと気持ちが安らぐことがある。

もっともっとスキンシップをしてあげて。
それが子どもの大切な心を育むから。
強くてやさしい子になるよ。


筆者の山口創さんは、そう何度もメッセージを送る。




ふりかえると、幼い頃は長男ということもあってスキンシップは多かった。
スマホにある数年前の写真を見るとよく抱っこした場面が多い。


でも、最近といえば「デカくなったなぁ」と距離を置いて眺めるばかり。
触れることは極端に減った気がする。
せいぜい、ソファに寝てしまった長男を起こすためにお尻を叩く程度。

私は子育てを「言葉」でなんとかしようと思いすぎなのかもしれない。

言葉は人を守り救うけど、扱いを誤れば立ち直れないほど叩きのめすことだってできる。

言葉とは武器。

言葉を扱う仕事をしているので、そのリスクをわかっているつもりだが、時に我が子には感情を持って言葉を振りかざしてしまうこともある。

まだまだ未熟な父親だ。

100の言葉を重ねるより、たった1分間ハグされている方が人は気持ちを立て直せることもあるよ。

「ぜひ、そうしてあげて。」

山口さんからそう言われている気がした。
ちょっと涙ぐんでしまっていた。
そういう本ではないのに。。


今朝、起きてきた息子をさっそくナデナデした。

「きもちわるっ」

そっけなく言われ、手を払いのけられる父親。

でも。

表情がフワッと明るくなっていたのを見逃さなかったよ、パパは。

彼はいつもの調子で明るく学校に行った。

むしろナデナデした自分の方が励まされた気がした。

時に言葉は無用なのかもしれない。

なんて言ったらいいか、で迷わくていい。
その代わり、だまって1分相手を抱きしめよう。


それでは、また。


ありがとうございます。とってもうれしいです。