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もし「ウサギとカメ」が違う道を歩いていたら?

この間Twitterで「結婚式の加害性」という言葉がトレンドになってたんです。
要約すると「結婚式をあげることによって、独身の人や、事情があって結婚式をあげられない人など、一定数傷つく人がいることを忘れてはいけないよね」という意味。

この言葉に対していろんな意見があがってました・・。
「いちいちそんなこと考えてたら何もできない!」とか「人の幸せを喜べない寂しいやつが多すぎる!」とか・・。
でもね、わたしはね、正直「わかるなぁ」って思っちゃったんですよねぇ。

というのも、実はこの話題を知る少し前に、同級生から結婚式に招待されたんです。
そして、その時にわたしが真っ先に考えたのは「結婚おめでとう!」ではなく、「行きたくないなぁ・・」だったんですよね・・。
なぜそう思ったかって、もうそりゃあシンプルに「これからパートナーと幸せになる友人」と「独身の自分」を比べてたから。
もっと言うと「パートナーがいる人の方が幸せ」で「独身は寂しい」と勝手に思い込んで、苦しくなってたんですよね・・。

そんな「素直に喜べない自分」に気づいて愕然としましたよね・・。
「いつからこんな人間になっちまったんだ・・」って・・。

そしたら次は、その言葉を引用する形で、べつの方のツイートがバズってたんです。その内容を要約するとこんな感じ。

「結婚式の加害性」だけでなく、「自分と他人の境界線があいまいになっている状態」はけっこう危ういと思う。一度きちんと、他人と自分の間に線を引くべき。

正直、自分のこと言われてるかと思ってドキッとしましたよね(笑)

さっきも言った通り、わたしは「友人の結婚式に行きたくない」と思った。
それはなぜか?
→「パートナーと幸せになる友人」と「独身の自分」を比べているから。
→もっと言うと「パートナーがいる方が幸せ」で「独身は寂しい」と思い込んでいるから。
→その思い込みにより「独身の自分が結婚式に行けばみじめな思いをする!!」と、なんの根拠もない被害妄想を抱いたから。
→この心理を突き詰めてみると、「友人の幸せ」によって「自分のメンタルが脅かされる」と思ってる状態なんですよね。

そこで一旦冷静になって、「友人」と「自分」の間に線を引いてみたんです。
そしたら、なんてことはない。シンプルな話。
「友人は、友人の人生の中でパートナーに出会って結婚することを決めた」。
ただそれだけのことで、それによってわたしの人生の何かが変わるわけじゃないよなって。

「だれかの幸福」で「自分が不幸になる」わけじゃない。
そんなシンプルなことに気づけていなかった。
それこそ「独身は寂しい」なんて考えも、「誰かの考え」が植え付けられて、いつの間にか「自分の考え」になってただけ。
いつの間にか「自分」と「他人」がごっちゃになってたんですよね。

もし「ウサギとカメ」が違う道を歩いていたら?

今回、このワードのおかげでいろいろ考えたり、気づかされたりしたわけなんですが・・。
一番の発見は「自分自身の最大の思い込み」でした。

それは「みんなが同じ道を歩き、同じゴールを目指して競争している」という思い込み。

兄弟、友人、ネットの向こうにいる人。
へたしたら、世界中、みんな。
同じ道を歩き、同じゴールを目指して競争している。だから誰よりも早く、上手く、ゴールしなきゃ。それが「成功」なんだと。「幸せ」なんだと思い込んでた。
今回の話でいえば「結婚すること」がゴール。
そして、友人は勝者で、わたしは敗者。
そんな極端な思考になっていた。

でも、そうじゃない。
同じ世界に生きているけれど、みんなそれぞれの道を歩いてる。目指す場所だって違う。
だから、競争なんてしなくていい。
ていうか、そもそも最初から競争なんかじゃなかった。わたしたちが勝手に競ってただけなんじゃないか?って。


ほら、ウサギとカメの童話あるじゃないですか?
あれは同じゴールを目指している話だったけれど、もし全然違うゴールを目指していたら?
そしたら、ウサギが途中で居眠りしようが、カメの足が遅かろうが、お互いの人生には関係のない話で。
むしろ、ちゃんとお互いの間に線を引いて、違う人生なんだと分かっていれば、心に余裕ができてもっといろんなものが見えるはず。
「ウサギさんの、あの心の余裕はどこからくるんだろう?」とか、「カメさんの一歩一歩着実に歩く姿勢は見習いたい!」とか、そんな風に。
もっとお互いを敬って、助け合って、面白がれるんじゃないかな、なんて思ったんですよね。


まぁ今はこんなん言うてますけど、思考のクセってなかなか取れるもんじゃないのでね・・。
とくに「人と比べる」って一種の本能みたいなとこありますからね・・。人間ってムズイ!
でも、今回改めて「自分の思い込み」に気づけてよかったなって!それがまず第一歩かなって。
少しづつ、少しずつ。
自分の道を歩いていきたいと思います。
ていうか、一緒に歩きましょう!
わたしは、わたしの道を。
あなたは、あなたの道を。







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