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009.ダサい文章

 5カ月前の自分が書いた文章を読み返して愕然としている。
重い。野暮ったい。目的語が分かりにくい。無駄が多い。
ケチをつけたいことはいくらでも出てくる。
書いている最中はもう少しマシに感じられる(日によってはノリノリだったりもする)のに時間が経つほどに違和感が増すのはなぜなのだろう。

”夜中に書いたラブレターは朝見返すな”というのは昔から有名な格言だが、時間が経った日記の破壊力はさらに強力だ。
違和感なく読めるようになるには今の自分が当時とは別人と感じられるくらいの時間を待つ必要がある。まあ15年は必要だろう。

自分の書いた文章を読み返して楽しんだり面白いと感じたりできる人は世の中にどれくらいいるだろうか?
もしかしたら自分こそが異端で、普通は自作の文章を面白く読み返したりするものなのだろうか?そうだとしたらその差はどこで生まれるのだろう。

勝手な想像だが自分の文章を愛せる人はある種のナルシストか、もしくは膨大な時間を作文に費やした末に愛着にたどり着いたかだと思う。
この場合のナルシストは先天的なものなので、自分が今からなることは難しい。となると後者の道を行くしかない。ただひたすらに書き続けた末に”ダメな子ほどかわいい”状態、盲目にたどり着く。

56億7000万年ほどかかりそうだが、いつかそんな境地にたどり着けたらいいなと思う。

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