唱歌を知らない世代

 「月の砂漠」とか「雪の降る街を」とか、なつかしい名曲がどんどん子どもたちの教科書から消えていっているらしいです。
とても残念ですね。ただでさえ、世代間の断絶がはなはだしいのに、せめて時を超えて同じ歌と、その情感だけでも共有出来たらいいのにと思うのですが。
 職場のスタッフに年代別に聞いてみました。
「荒城の月」「箱根八里」「浜千鳥」「汽車」「歌を忘れたかなりや」などを二十代の女性スタッフに聞いたらほとんど知らないと言われました。
 それどころか「唱歌ってなに?」と逆に聞かれる始末です(笑)
「われは海の子」とか「蛍の光」なども歌詞に一部、国民意識を高め、国の守りや戦争につながる言葉が含まれているという理由で消えつつあるとのこと。ちょっとおかしくないですかね。
「埴生の宿」や「早春賦」なども歌詞が難しすぎるという理由で不採用になっているようですが、それも変だと思うのです。
わからないままにも歌っているうちに、歌詞の格調の高さがだんだん心に染み込むようにわかってくる・・・それが歌の力なのに。
 それでは最近、子どもたちはどんな歌を習っているかというと、「となりのトトロ」とか「もののけ姫」「世界にひとつだけの花」なんかを習っているらしいです。うーむ、それはそれでいい歌だから文句はつけられないのですが・・・。
 要するに、時代とともに名曲はどんどん生まれて、増えて行く一方なのに、音楽を学ぶ時間は限られているので、どれかを省略するしかないのは仕方ないということなのでしょう。それにしてももったいないですねぇ。
「サインコサイン」や「メンデルの法則」なんかががさっぱり理解出来なくて赤点ばかりの生徒に、代わりに唱歌を二十曲暗記したらとりあえず及第ということにしたらどうでしょう。人格形成にも役に立つと思うんだけど(やっぱダメですかね 笑)

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