3*森の奥のルプアの木
バルアトルケものがたりⅣ*3
「すごい!この木はルプアです!」
その木をひとめみてスカイは感動の声をあげました。さっそくぐるっとまわってみています。ルプアの木の周りには背の高い草がうっそうと生えていて、スカイが踏み込むにつれ音を立てています。すでに木の枝には若い実が実り始めています。まだ緑色をしていますが、つやつやと光っていて、元気そうです。
「このりんごはとても美味しいんだよ。はやく赤くならないかなあ。」
ピリルが言いました。
「僕の家の庭にも、りんごの木があるけれどもっと小さいなあ。」
セオナルドも言いました。
「もう!うるさいなあ!しずかにして!!」
ふいに誰かの声がしました。口調は怒っているようなのですが、とても小さい声です。
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「アリィ、何か言った?」
セオナルドが聞き、辺りを見回しました。何も見えません。
「え?何も言ってないよ。でもわたしにも何か聞こえた。」
アリィが答え、木の上まで飛んでいっていたルシスも戻ってきてピリルの背中にこしかけて、言いました。
「なんか声がしたけど。。。。。」
「おい!おい!ここ!ここ!」
木の根元のあたりからその声は聞こえてきます。
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