2*森の奥のルプアの木
バルアトルケものがたりⅣ*2
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・・・がふるいりんごの木だよ」
う~~~ん なんだろう?うるさいなぁ・・・・・
ずいぶんと長く眠っていたような気がして目が覚めました。なんだか自分の体が自分のものでないような気がして、手のひらを動かしたり、指をにぎってみたりしました。大丈夫、なんともありません。
いま、いつなんだろう?朝?昼?夜?
まわりは薄暗く、見当がつきません。
ちょっと外に出てみにいったほうがいいいのかな?すごく眠ってしまったようだし。
そう思いながらもなんだかおっくうで、このまま横になっていたらもう一度眠ってしまいそうです。
ガサ ガサ ガサ
草をかきわける音がして、周りをだれかがあるいているような音もしてきました。
いつもなら息をひそめてやりすごすところですが、今日は気持ちよく寝ているところを起こされたので、なんだかむしょうに文句を言いたくてたまらなくなりました。
「ようし、文句を言ってやる!僕の眠りを妨げるなんて!まったく百年早いわ!!!」
読んでいただき、ありがとうございます。 これからも楽しんでいただけるようにお届けしていきます!