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14*夜の出発
バルアトルケものがたりⅣ*14
その日の夜、スカイとルシスがセオナルドの家に来ました。
「アースのおかげでヒントがみつかりました。すぐにでもルミナ島に戻ってルプアの木の世話をしたいと思っています。」
スカイは続けました。
「ルシスはもう少しここにいたいと言っているのですが、すこしのあいだここにいさせてもらえませんか?」
「もちろん、だいじょうぶよ。セオナルドとアリィもうれしいでしょうし。」
セオナルドのおかあさんは、二人をみながら言いました。セオナルドのおとうさんも、うなずいています。
「よかった!ルシス!」
セオナルドとアリィは手をたたき、ルシスは飛び上がってくるりと回転し、喜びました。
「ルシスは女の子だから、わたしと一緒の部屋ね!」
アリィの言葉にルシスはうれしそうです。
「本当にありがとう。それではわたしは出発します。」
「え?夜なのに出発するの?」
セオナルドが聞くと、スカイは笑って言いました。
「ここからルミナ島へはそんなに時間はかかりません。海辺の村よりは遠いですが。それにルプアはおそらく水不足なんです。早い方がいいんです。」
「それじゃあ、行くわね。みんなと仲良くね。」
ルシスにむかっていいました。
スカイの出発をみんなで家の外まで見送りました。庭に出るとスカイはもとの大きさに戻りみんなにむかって頭をさげたあと、おおきく翼をひとふりしました。
バサッツ!!
大きな羽音とともに竜巻がおこり、次の瞬間にはスカイの姿はありませんでした。
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