20*ルプアの木②
バルアトルケものがたりⅢ*20
「その古いリンゴの木はおそらくルプアだと思います。今すぐにでも行ってみたいのですが、どうでしょう?」
スカイの言葉に、3人は顔を見合わせました。
「いますぐ???」
「ここからセオナルド達の森へは一日かかるの。今からだと着くのが夜中になっちゃう。」
アリィが言うとスカイは笑っていいました。
「わたしはドラゴンです。ドラゴンは飛べるのですよ。」
「そうか!すごい!じゃあ今すぐ行こう!」
ピリルの言葉にアリィは言いました。
「家に手紙を置いていきたいわ。おばさんが心配するから。」
「じゃあ、まずアリィの家に行って、それから出発しよう!」
セオナルドの提案に皆賛成しました。
「ではちょっと失礼します。」
スカイが大きく息を吸い込みました。そして息をすこしづつ吐いていきます。息を吐くにつれてスカイの体が小さくなっていき、ピリルと同じくらいの大きさになって止まりました。
「すごい!体の大きさを変えられるんだね!」
「便利ですよ。エルフィの家はちいさいですからね。」
スカイは笑って言いました。
5人はアリィの家に行き、アリィはおばさんあてに手紙を書きました。戸棚にしまってあったビスケットの残りをみんなで食べました。
「このビスケットは美味しいですね!」
スカイが目を丸くしています。
「とっても美味しいから初めて食べたときは丸のみしちゃった。」
ルシスがスカイに言っています。
「そういえば、スカイは風のドラゴンだよね?ルシスもそうなの?」
セオナルドが聞くと、ルシスは首をかしげました。
「ルシスが風のドラゴンかどうかまだわかりません。もうすこししたら、わかるときが来ると思います。」
スカイが答えました。
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