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2*ルミナ島のドラゴン

バルアトルケものがたりⅢ*2

みんなでお茶を楽しんでいる最中も、セオナルドは忘れていませんでした。急いでケーキを食べ、カイトと話をしているおとうさんのところに行き、聞きました。

「おとうさん、エルフィの言い伝えの本ってどこにあるの?」

セオナルドのおとうさんは、話をとめて聞き返しました。

「大切な本だからしまってあるよ。どうしたんだ?」

そこでセオナルドは、ピリルが朝の時間に、ドラゴンを見ていること。アリィが実際に海のそばでドラゴンを見て、スケッチブックに描いていること。ピリルがみている風景と、アリィの絵が似ていることを話しました。

そして、こう付け加えたのです。

「ピリルの名前のは、ルミナ島のドラゴンのなんだ。ドラゴンの話は言い伝えの本にのっているの。ぼく、なんだか関係があるような気がするんだ。」

「そうか、それならピリルもよんで、確かめたほうがいいんじゃないか?」

おとうさんの言葉にセオナルドは答えました。

「うん!今日の夜、ピリル達に、家に来てっていっておいたよ!」

セオナルドとおとうさんのやりとりを聞いていたカイトが目を丸くして言いました。

「セオナルド、君はかしこいな。それになんて用意周到なんだ!アリィにもみならってほしいよ。」

カイトの言葉にアリィはちょっとむくれて

「おとうさん!わたしだって、言い伝えの本を読んでみたほうがいいって思ったもん!」

「そうか、そうか。わかってるよ!アリィ。冗談さ!」

カイトは笑って、アリィにむかってウインクしています。


「アリィ、アリィの描いた絵をみせてくれない?」

セオナルドのおかあさんがアリィに向かって言いました。

アリィはテーブルの下に置いていた巾着バッグからスケッチブックをとりだし、ページをめくっていきます。セオナルドのおとうさん、おかあさん、カイトがアリィの後ろに回って、スケッチブックをのぞきこんでいます。セオナルドも、テーブルに戻り、アリィの隣に座って一緒に見ています。


「セオナルド~~!!ぼくだよ~。ちょっと早いけどきちゃった!」


ピリルの声にみんな顔を見合わせました。


「ワオ!グッドタイミング~!!」



カイトが大きな声で笑いながら言いました。





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