公認会計士1年目の教科書ー内部統制を理解する(あるべき内部統制をおさえる)編
こんにちは。ゴルファー会計士です。
前回の記事、公認会計士1年目の教科書の「大局的視点」で、会計士に必要なスキルを紹介しました。
今回は、その個別論点の「内部統制を理解する(あるべき内部統制をおさえる)編」を解説します。
内部統制は、監査で必要なスキルです。
内部統制は、ミスをなくす体制作り。
財務諸表を作るためには、数多くの過程があります。
売上の場合、受注➡発送➡検収➡売上計上➡回収➡債権管理という大きな流れがあります。それぞれのフローにどのような内部統制を作るべきなのか、どうかをしっかりと理解します。
内部統制が脆弱な場合、会社も苦労します。会計士の役割は、内部統制の問題点を把握して、改善提案することです。
そのために、内部統制に強くなる=あるべき内部統制を知ることが必要です。
現状把握➡課題抽出➡改善提案➡実行
この流れを内部統制で実行するには、かなりの知識と経験が必要です。
鍛え方は、別記事で紹介しますが、
これができると、内部統制構築支援のコンサルもできます。IPO支援でも使えます。
■監査で内部統制を見る目的
①JSOX目的
②財務諸表監査目的
監査で内部統制を見る目的は、①JSOXと②財務諸表監査目的の2つです。
JSOXの制度が導入されたため、会社の公表する内部統制報告書が適正かどうかを検証します。
また、財務諸表監査目的のためにも内部統制を見ます。これは、監査の際に、内部統制に依拠するためです。
■内部統制がなぜ必要か?
内部統制はミスをなくすために必要です。
誰でもミスはあります。それを防ぐために、作成者とは違う、上長がチェックします。これが内部統制。
一番大事なのは、内部統制で従業員を守る目的です。
例えば、お金が目の前に落ちていたとします。人によっては、誰も見ていないし、取ってしまえと考えてしまうかもしれません。しかし、仮に監視カメラがついていたら、取ろうとはしませんよね?
この監視カメラが内部統制であり、人の弱い心を守るのが、内部統制なのです。
つまり、内部統制によって、従業員が間違いや不正を起こさせないように仕組化することなのです。
■会計士の役割
会計士の役割は、会社の内部統制に不備があれば、指摘して改善させる。
会社の内部統制をしっかり構築させることで、ミスをなくす仕組みを作り、効率的なオペレーションができるようにする。
では、会計士に必要なスキルは何か?
■会計士に必要なスキル
①あるべき内部統制を理解する
②内部統制の他社事例を多く持つ
この2つ。
あるべき内部統制を持っていれば、そこからずれている会社について、指摘ができます。
逆にあるべき内部統制を知らなけらば、問題かどうか気づくことができません。
また、会計士の強みである、他社事例を多く持てることもスキルの1つです。
内部統制の他社事例を多く持っていれば、他の会社ではこうしていたなと思い、会社に対して改善提案をすることができます。
このスキルを磨くことが、内部統制に強くなる近道です。
■内部統制に詳しくなる方法☞勉強編
内部統制の本を読む
あるべき内部統制を理解するために、内部統制の本を読みましょう。
私が使っていたのは、下記の本。今は、中古しかないようです。
これに限らず、他の本でもOKです。
本屋で気に入ったものなら、OKです。というのも、内容が大きく異なることはないので(当然、大きく異なっていたら、内部統制が会社によって大きくバラバラになるので)
次に、監査の実務の場面で、内部統制を鍛える方法を紹介していきます。ここからは有料に設定しています。
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