見出し画像

なぜ上級者ほど「片手1本打ち」の練習をするのか?

ゴルフ雑誌・ALBA(アルバトロスビュー)とGOLF Net TVの連動企画。80を切るためのアイアンレッスン、今回指導するのは五十嵐雄二プロ。上級者ほど丁寧に片手打ちの練習をしている。80切りを目指すなら是非とも、片手1本スイングで身につけるアイアンショットの基本動作を身につけたいところだ。片手打ちの練習を通して、高いレベルのスイングで必要な様々な体の動きが効率的に身につくだろう。

【動画で学ぶアイアンレッスン】なぜ上級者ほど「片手1本打ち」の練習をするのか?

<右手の片手打ち編>スイングの「タメ」を身につける

スイングの「タメ」をなかなか理解できないという話をよく聞きます。コックを解(ほど)かないまま打つのがタメだと思っている人が多いんですけど、タメというのは、勝手にクラブが遅れて「タマル」動きが、タメなのです。

写真01

タメがないスイングは棒を振ってるような状態になります。逆にタメがあるスイングは、柔らかくクラブが一瞬遅れてきます。この動きが「タメ」の動きになります。

写真02

アマチュアの方で、ショートアイアンが上に高く上がり過ぎて、ロフト通りに飛ばないという方が多いんですけど、そういう方はタメができずに少し「しゃくれる」動きになっている方が多いです。今回はその「しゃくる動き」を修正して、ちゃんとダウンブローに入る打ち方を説明していきたいと思います。

写真03

まず大事なのは、[[右手一本で持つ時に、あまりギュッと握らない事]]です。右手に力入れて構えず、指で支えられる程度の「ゆるゆるグリップ」で握ります。

硬く握ったグリップで右手で一本で振る感覚だと、棒を振っているような非常に硬い感じになってしまうんですけど、これをちょっと柔らかく握ることによって、少しクラブが一瞬遅れて「タメ」ができる状態になります。

写真04

写真05

タメをつくる練習の時に、下半身を止めて右手を振るのではなくて、下半身をなるべく動かして、足を踏み替えて打つと自然とタメができるようになってきます。

止まって(振り子のように)棒立ちでスイングするのではなく、「肩 → 腕 → グリップ」の順に始動し、最後にヘッドを上げて、テークバックに入ります。そうすることによって過剰にふらふら動いたりとか、硬い動きがなくなってきます。

写真06

写真07

この要領でテークバックができるようになってくると、自然にハンドファーストで当たる打ち方が身についていきます。ハンドファーストに当たる感覚が分かってくると、しゃくって前に飛ばない動きを修正することができます。

練習はまず最初は20ヤード位でいいです。フェースに乗る感覚が身についてきたら、最終的には50ヤード位を目標にします。低い球でフェースに乗る感じができてきたら、タメができてハンドファーストで当たっています。

右手でアプローチした時に、ダフったりトップしてる人は、ダウンで「右の人差し指の腹」に乗ってくるようになれば、まちまちだったインパクトが一定してきます。ダウンで右手の腹に乗る感覚をまず感じてみてください。

写真08

写真09

写真10

<左手の片手打ち編>フォロースルーでクラブを立たせる

今度は左手の一本打ちの練習なんですけど、これはフォローの練習になります。クラブは右手と同じく9番アイアンでいいです。

左手の動きの重要なところは、フォロースルーでクラブを立たせることです。左手の使い方と言っても、左手を動かすのではなくて、左肩は支点にして動かさず、クラブヘッドを動かす動きをします。

写真11

左手一本の練習で、フォローでクラブを立たせる練習は、左の脇、腕の付け根を閉めとくことによって勝手にクラブが立つようになってきます。脇が開いてくると立ちません。左の脇を締めることによってクラブが立つようになってきます。脇を締める意識を持ってください。

写真12

写真13

<両手>でスイングする

左腕で50ヤード飛ばせるようになったら、最後は両手で、先ほど練習した右手のイメージと、左手の脇を締めクラブを立たせたフォロースルーを統合させてスイングします。

右手のイメージ、左手イメージ、この動きを今度一緒にイメージして70ヤードぐらいを打てるように練習しましょう。これで低めの球が打てるようになってくればタメもできて、自然にダウンブローで打てるスイングができてきます。

これができるようになったら、ショートアイアンの距離間のばらつきであったり、上がりすぎて飛ばないようなミスはかなり減ると思います。

写真14


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?