マチネの終わりに
一昨年前に、入院した時、2日で1冊くらいのペースで本を読みました。
平野啓一郎くんは、高橋源一郎さんなどと共に大好きでしたので、旧作は大概読んでいました。
しかし、本作は、これまでと違い、一皮剥けた気がしました。
クラッシックギタリストと女性ジャーナリスト。横恋慕で、両者の再会を阻止するギタリストの女性マネージャー。下手をすると、ベタな流れに陥ってしまうところ、平野くんはギリギリのところで、緊張感を保ちます。
アフリカの難民女性を演奏で温かく、癒す挿話を巧みに入れる。
平野くんが、分人論に陥った時には、どうしたものかと思ってしまいましたが。
フィナーレには希望があります。あなた好みの続きを考えて!
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