エンジニアのキャリアカウンセリングで聞くこと
こんにちは。へびそるです。
最近、クリエイター名を変更しました。どうぞよろしくお願いいたします。
私は普段、エンジニアのキャリア支援をしています。
今日は、私がエンジニアのキャリアカウンセリングでどんな話をしているか?について書いてみます。
画像の出典:Mohamed HassanさんによるPixabayからの画像
こちら、私の自己紹介です。お暇があればぜひ見てやってください。
キャリアカウンセリングする目的
前提ですが、ここで説明するキャリアカウンセリングは自社のエンジニアに対するものです。転職希望者や現職にモヤモヤを抱えている方に対する第三者的立ち位置で実施するそれとは若干趣が異なるかもしれませんが、ご容赦ください。
自社のエンジニアに対してキャリアカウンセリングを実施する目的は大きく3つあります。
1.現在のコンディションを把握するため
2.エンジニアがやりたい仕事を実現するため
3.人間関係構築のため
順番に解説します。
1のコンディションは一言で言えば、業務に前向きに取り組めている状態かどうか?ということです。業務内容そのものだけでなく、人間関係、職場環境、通勤、プライベートまで含めてコンディションは決まってくるものであり、その良しあしでパフォーマンスは相当変わります。エンジニアのコンディション把握を怠ると、メンタル不調に陥って業務継続が困難になったり、不満が募って離職に繋がったりと、エンジニア・会社双方にとってよくない結果を招くことになります。
2はキャリアカウンセリングの本質かと思います。やりたい仕事があるのであれば、現実とやりたい仕事のギャップを解像度高く実感すること。ギャップを解消するための打ち手を考えて具体的に取り組む算段をつけることは大事ですが、なかなか一人ではできません。それをサポートするのがカウンセリングです。たとえ、やりたい仕事が特にないという方であっても、エンジニアにとっては現状維持は衰退を意味するので、自分を成長させるために何をやるのか?を考え続けることが必要です。そういう場としてカウンセリングを使います。
3は1、2よりも優先されます。人間、自分に興味を持ってくれるとうれしいもの。そして接触回数に比例して人間関係は深まるものだと思います。
キャリアカウンセリングは、自分の相手への興味関心の深さを示せる絶好の機会です。
キャリアカウンセリングで聞くこと
だいたい以下のようなことを聞くことが多いです。
順番に説明していきます。
・直近の業務内容
・指揮命令系統とチーム体制
・職場の人間関係
・今の仕事の満足度
・WILL(やりたいこと)
・プライベート
直近の業務内容
まず何よりも今の業務内容を把握することがすべての基本になります。
そのエンジニアの過去の経歴や年齢、経験値からして業務内容がそのエンジニアにとって適切なのか、難しすぎるのか、易しすぎるのか。
業務を通して身につく技術が市場で求められているものなのか、廃れていくものなのか。エンジニア本人がやりたいことなのか、それともしかたなくやっているものなのか。
業務内容がわかるといろいろなことが見えてきます。
指揮命令系統とチーム体制
単独で業務を遂行するケースはほとんどなく、誰かしらの関係者がいますし、上司に該当する方が存在します。
そのエンジニアの上司は誰か、そのエンジニアと同じ仕事をしているのは誰か、所属しているチームの人数や役割、担当製品やプロジェクトを確認します。そうやって掘り下げることで、「上司は存在はするが他のチームと兼任でほぼ席にいないので、報告はメールでの一方通行のみ」「そのエンジニアの担当業務と同じ業務をしている人はおらず、前任者の引継ぎもない状態」などの、エンジニアを取り巻く環境が立体的に浮かび上がってきます。
職場の人間関係
ある意味、業務内容そのものよりも、エンジニアにとって仕事の満足度を左右する要素が職場の人間関係です。上司がハラスメント体質だとすると、業務内容云々の前に日々の報連相をするだけで疲弊してしまうかもしれません。職場が私語厳禁というところもあれば、和気あいあいと雑談を交わしながら、という職場もあると思います。また、その部屋にはエンジニア1人でメンバーはおらず、上司は別部屋、なんていうケースもあるかもしれません。
そのエンジニアが心を許せる人がいるかどうか、最低限、業務上の相談をできる人がいるかどうかは見極める必要があります。
今の仕事の満足度
満足度が高いとよい仕事ができ、満足度が低いとよい仕事は期待できません。単純に満足しているかどうか?を聞くというよりは、そのエンジニアにとってどうすることが満足度を高めることに繋がるのか?を聞き出すことが大切です。転職活動でいうところの軸ですね。
業務内容か、人間関係か、安定か挑戦か、収入、働く場所・・・
これは個人差が大きいところです。
WILL(やりたいこと)
必ずしも「やりたいことがなければならない」というつもりはありません。
エンジニアの世界では、ロボットをつくりたい、自動車の設計をやりたい、ゲームをつくりたい、と小さなころから思い描いている方もたくさんいます。しかし、それを実現するための現実的な道のりを計画して進めている人は多くありません。また、「やりたいこと」が本当に心の底からやりたいと思っているかどうかも微妙なところです。
自分はエンジニアだからきっと●●をやりたいはずだ、と無理やりに思い込んでいることもあるかもしれません。人間は案外、人からどう思われるかを気にする生き物ですから、本当にやりたいことではなく、「周囲から期待されていること」を掲げてそう思い込んでいる人も多いと思います。
余談が長くなりましたが、本当に「やりたいこと」があり、実現に向けて努力できる覚悟があるなら、それをカウンセリングで聞き出すことで、そのエンジニアと一緒に実現に向けて進んでいく道筋をつくっていけます。
プライベート
プライベートのことも避けては通れません。とくに年齢を重ねてくるに従って、結婚を意識しての異動や転職、育児や家事の負担増加に伴う会社へのコミットメントの低下と転勤の回避、老親の介護や世話による離職、とプライベートの占める割合は大きく重く個人にかかってきます。
最近では男性の育児休業の取得も増えており、働き盛りの時に1年弱の休業もあり得ます。
独身者であっても持病はあり得る話ですし、外見ではわからないことがほとんどですので、業務するうえで支障があるか否かは確認するようにしています。
今回は、キャリアカウンセリングで聞くことについてまとめてみました。
長文にお付き合いいただき、ありがとうございました!
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